日産自動車は12月20日、関連部品大手ジヤトコの秦孝之社長を2014年2月1日付で常務に迎えると発表した。同氏は成長市場であるアフリカ、中東、インド地域を統括する。ジヤトコはCVT(無段変速機)で55%の世界シェアを持つトランスミッション大手で、日産以外にも三菱自動車、スズキ、米ゼネラル・モーターズ、仏ルノーなどに供給している。 秦氏は日商岩井(現・双日)から米ゼネラル・エレクトリック(GE)、SABIC(サウジアラビア基礎産業公社)日本法人社長を経て、2011年にジヤトコ社長に就いた。日産のカルロス・ゴーン社長が自らスカウトして実現したこの人事は、業界内で話題を集めた。今回の抜擢は、ジヤトコでの実績や、SABICで培った中近東への知見などが評価された面が大きい。 日産は中期経営計画「パワー88」において、2016年度に世界シェア8%、営業利益率8%という意欲的な目標を掲げているが、11月