SPLの基本的な構成を示した。ただし、実際にはフレネルレンズは1m角前後、ソーラーキャビティーは直径10cm超と寸法には大きな差がある。ソーラーキャビティーの内部形状は、図のような円すい型(またはコーン型)から、花瓶型など開発事例ごとに異なる(図:東京工科大学 准教授 大久保友雅氏の研究室の資料を基に日経クロステックが作成) 太陽電池不要の宇宙太陽光発電に 想定されている用途は例えば、(1)太陽電池を使わない宇宙太陽光発電(Space Solar Power Systems:SSPS)において、地球へのエネルギー送出での利用、(2)月面での利用、(3)マグネシウム(Mg)をエネルギーキャリアとするいわゆる「マグネシウム循環型社会」を支える用途――などである。 (1)のSSPSでは、非常に高価な化合物半導体ベースの太陽電池の代わりに安価な鏡などで集光し、それをレーザー光に変換して地球にエネル