1 はじめに: ”環境に優しい”という言葉のもと、クリーンエネルギーの開発、利用が盛んである。最近のNHK番組でも、風力、水力、太陽電池を利用した発電とともに、人糞を発酵させて作ったメタンガスを家庭用燃料に利用する例が紹介されていた。また、第3次世界大戦後の近未来のオーストラリアを描いた映画「マッドマックス・サンダードーム」においても、その都市「バーターシティ」の基本燃料として、豚等の家畜糞尿を原料とするメタンガスが使われていた。 考えるに、今後の燃料の動向は、あきらかに、より環境に優しい方向へと向かうことは間違いなく、特に都市において大量に生産され、かつその処理に多大なる経費と労力を要する人糞、下水汚物等の利用については、将来的に大いに期待できる分野になる可能性が十分にあるのではないかと考えられる。 上記のような考察を進める過程において、ふと筆者の頭をよぎった疑問がある。 糞尿はしかるべ