今回はクラシックな論文をピックアップしました。 1979年にPediatricsで発表されたランダム化比較試験です。 研究の背景 中耳炎は6歳以下の小児に比較的頻回に起こる疾患です。 治療法は軽症であれば鎮痛剤、中等症以上であれば抗生物質を使用するのが一般的です。 中耳炎予防で抗ヒスタミン薬や鼻づまり薬が使用されてきた理由 中耳炎は耳管という、耳と鼻をつなぐ管が閉塞することにより生じます。 このため; 鼻水の量を減らす(抗ヒスタミン薬) 鼻づまりを解消する(鼻づまり薬) というステップを踏めば、理論上は中耳炎を解消できると考えられていました。 (*1980年以前の話です) 研究方法について 今回の研究は1976-1977年にNYで行われています。 対象患者は6ヶ月〜5歳までの風邪を引いた小児です。 研究で使用された薬 研究で使用された薬は; Brompheniramine melate (