ユニクロを展開するファーストリテイリングは、パートやアルバイト社員を正社員にする取り組みを2014年6月から始めた。ユニクロの国内店舗で働く非正規スタッフ3万人のうち1万6000人を順次、地域限定の「R(リージョナル)社員」に切り替える。これまでの時間給と違って月給制となり、賞与も支給する。転勤がある「N(ナショナル)社員」に比べると年収面では見劣りする半面、転居を伴う転勤がない上に短い日数や短時間の勤務も認めることで、子育てと仕事の両立が可能になる。そのためR社員について画期的な人材登用システムと評価する声も多い。 ファストリは、今回の人事制度の変更で国内志向の人材(スタッフ)を積極的に評価する方針に大転換した。「土日に休むといった柔軟な働き方も認める」と柳井正会長兼社長は人事政策の変更を説明した。 地域正社員への転換で人件費は増える。14年8月期の国内ユニクロ事業の人件費は742億円で