システム開発案件で、あるITベンダーに「御社に発注するから」と言って、あるいはそう思わせて提案書を提出させ、その提案書を基にRFP(提案依頼書)を作成し、コンペを行って最安値を出した別のベンダーに発注する。事情はどうであれ、ユーザー企業の“人でなしの所業”の中でも、悪質度において最高ランクの不適切な行為である。 前回の「極言暴論」で、頑なな調達部門のために不適切な行為に手を染めてしまったIT部門の話を書いた(関連記事:ベンダーとIT部門がぶち切れた“仕打ち”の理由)。私としては、この話を通じて「IT部門も利用部門に対して、調達部門と同じことやっている」ことを伝えたかったのだが、そんな当初の意図が吹き飛ぶぐらいベンダー側の読者から大きな反響があった。 例えばTwitterでは、この記事に対して「自分も同じ目に遭った」「自分の周りでも似た話があった」といったつぶやきが、私が確認できただけでも8