ゼミに行くと欠席が9名。 ほとんどの四年生は最終学年はゼミしか授業がないはずであるので、ゼミに来ないということは、フルタイムで就活に走り回っている、ということである。 気の毒である。 だが、浮き足立ってことをなして成功するということはあまりない。 大事に臨んでは、まずゆっくり腰を据えて、お茶漬けなど食べるというのが日本古来の風儀である。 ゼミを休むほどに浮き足立ってはろくな結果にならない。 それに、私に「ろくな結果にならない」というようなことを言わせてはいけない。 私の言葉はたいへん遂行性が強いからである。 私が「そんなことをすると、ろくな結果にならない」とうっかり口走ってしまうと、それはきわめて高い確率で現実化するのである。 だから、君たちがわが身の安全をほんとうに案ずるなら、私を怒らせてはいけない。 ご存じのように、私は学生に対して威圧的になったり、がみがみやかましく叱ったりすることが