ブックマーク / blog.tatsuru.com (22)

  • アメリカから見る普天間問題 (内田樹の研究室)

    普天間基地問題について、アメリカの人はどう考えているのだろうと思っていたら、知人から次のようなテクストがあることを教えていただいた。 しゃべっているのは、チャルマーズ・ジョンソンさん(カリフォルニア大学教授、政治学部長、中国研究センター所長などを歴任。その後、日および環太平洋地域の国際関係を研究する民間シンクタンク “日政策研究所”(JPRI)を設立)。 記事は http://diamond.jp/articles/-/8060 で配信されたもの。その一部を採録する。 ―鳩山政権は普天間問題で窮地に立たされているが、これまでの日米両政府の対応をどう見るか。 まったく悲劇的だ。両政府は 1995 年の米兵少女暴行事件以来ずっと交渉を続けてきたが、いまだに解決していない。実を言えば、米国には普天間飛行場は必要なく、無条件で閉鎖すべきだ。在日米軍はすでに嘉手納、岩国、横須賀など広大な基地を多

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    DrMarks 2010/05/12
    アメリカ人がアメリカからではなく中国からみるとこうなるだろうな。うん。
  • 東に行ったり西に行ったり - 内田樹の研究室

    ハードな三日間。 4 月 30 日、教授会研修会で、大学のミッションステートメントについて研修。途中でアドミッション・ポリシー分科会を抜け出して、新幹線で東京へ。 「アドミッション・ポリシー」というのは大学がどういう学生を入学させたいのか、その「理想」を語るという趣旨のものである。 そのような「理想とする学生像」を提示できない大学にはペナルティが与えられるであろうという教育行政からのご指導である。 ほとんどの大学が志願者確保に苦しんでいる実情を勘案すると、ずいぶんシニックな考え方のようにも思われる。 だが、ほんらいは「こういう教育がしたい」という建学の理想がまずあり、「そのような教育を受けたい」という学生はその後に、その理想に「感電」するようにして登場するという順序で学校教育は生成したのである。 だから、「まず理想を」というのは順序としては正しい。 順序としては正しいが、口ぶりがよろしくな

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    DrMarks 2010/05/03
    「アメリカの国民的なアイデンティティーの中核部分」って???????????はてな?????
  • 就活に喝 - 内田樹の研究室

    ゼミに行くと欠席が9名。 ほとんどの四年生は最終学年はゼミしか授業がないはずであるので、ゼミに来ないということは、フルタイムで就活に走り回っている、ということである。 気の毒である。 だが、浮き足立ってことをなして成功するということはあまりない。 大事に臨んでは、まずゆっくり腰を据えて、お茶漬けなどべるというのが日古来の風儀である。 ゼミを休むほどに浮き足立ってはろくな結果にならない。 それに、私に「ろくな結果にならない」というようなことを言わせてはいけない。 私の言葉はたいへん遂行性が強いからである。 私が「そんなことをすると、ろくな結果にならない」とうっかり口走ってしまうと、それはきわめて高い確率で現実化するのである。 だから、君たちがわが身の安全をほんとうに案ずるなら、私を怒らせてはいけない。 ご存じのように、私は学生に対して威圧的になったり、がみがみやかましく叱ったりすることが

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    DrMarks 2010/04/15
    俺も欠席する学生には厳しくなるが、ジュゲムのはちと怖すぎ。意外と根は・・・。
  • 従者の復讐 - 内田樹の研究室

    取材で鳩山政権の迷走について訊かれる。 どうして日政府はアメリカに対して毅然とした態度が取れないのかというお訊ねである。 メディアは単純に「それは総理が無能だから」という属人的な説明でケリをつけようとしている。 もちろん統治者の資質が外交の成否に深く関与するのは事実である。 だが、現在の日のメディアの、すべての政治的できごとの成否を属人的な能力によって説明するスキームの定型性に私はいい加減うんざりしている。 たしかに、外交がうまくいっていないという事実に為政者の個人的能力はふかく関与している。 けれども、それが「外交の失敗のすべての理由である」としてそれ以上の吟味を放棄するのは、思考停止に等しい。 歴代の統治者たちが組織的にある外交に失敗するとしたら、それは属人的な要素によっては説明できない構造的な問題があるのではないか、と考えるのが科学的な考え方である。 日のジャーナリストには、こ

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    DrMarks 2010/04/08
    嘘ばっかり。嘘つきジュゲム。→欧米のメディアは、総じて「アメリカ政府の首尾一貫した横暴ぶり」の方を優先的に批判している。
  • 論争するの、キライです - 内田樹の研究室

    『考える人』の春号が届いたので、開いてみると、「聖書特集」にレヴィナスについてのインタビューが出ていて、「日の身体」第十回で大相撲の松田哲博さんとの「シコとテッポウ」対談が出ていて、なかほどには福岡伸一ハカセとの「動的平衡と贈与経済」についての対談が出ていた。 いくらなんでも季刊誌の同じ号に別のトピックで三回登場させるというのは、「番組編成」上無理があるのでは・・・ いや、私はいいんですけどね、もちろん。原稿料いただけるわけですから。 でも、読者の方々がどうお思いになるか。 「げ、またウチダだよ。おい、この、どうなってんだよ」 そういうリアクションがただいま日全国津々浦々でなされているのではないか、と。 いや、私はいいんですけどね。もちろん。 そりゃ、『Sight』のような渋谷くんの個人誌の場合であれば、「源ちゃん、まだ来ないみたいだから、待ってる間に、ウチダさん、『婚活』話で一

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    DrMarks 2010/04/07
    聖書特集に俺は書いてないぞ。おい、編集者、何やってんだ。
  • トクヴィル先生とおしゃべり - 内田樹の研究室

    『街場のアメリカ論』(NTT 出版、2004年)が文春文庫に収録されることになったので、その「あとがき」を書く。 このは 2004 年に出たけれど、内容はその前年の大学院の演習でのおしゃべりを採録したものである。 あ、その頃は今よりもずいぶん暇だったんだ。 前年の演習の録音を翌年にはにできたんだから・・・(今はとても) ジョージ・ブッシュがアメリカ大統領で、イラク戦争が始まったころのアメリカについての論である。もちろんリーマンショックも起きていないし、バラク・オバマも大統領になっていない。 「ネタが古いね」ということになって、ふつうであれば顧みられないのであるが、ゲラを読んでみたら、「いまでもリーダブル」である。 それは私がシロートであり、かつ門外漢であるので、内容に速報性も「インサイダー情報」もまったくないことが関係している。 ふつう時事問題の専門家は、速報性(みんながまだ知らないこ

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    DrMarks 2010/03/31
    オバマは愚鈍である。しかし、それはさしたる問題にはならない。ホント。
  • 入試部長の言い訳 - 内田樹の研究室

    一般入試の第二次手続きが今日で終わる。 年度入試の最終結果がだいたいわかった。 残念ながら、入学予定者数は当初予定を大幅に上回ってしまった。 入学者628名を予定していたのだが、現段階で642名。 学は定員527名なので、定員超過率1,22倍。 総合文化学科は定員180名に対して234名ですでに1、3倍に達した。 1,3というのは大学設置基準上の「危険水域」を示す値である。 実員抑制が年度入試部長としての仕事の最大の目標だったのだが、それが達成できなかった。 大学基準協会から「定員管理の徹底」をきびしく指示された直後のことでもあり、入試部長としては手痛い失態である。 なぜ、このようなことが起きたのか、それについて述べたいと思う。 要は、「言い訳」ですけど。 すでにこのブログでも何度も書いたように、学のようなタイプの大学では、「油断していると定員割れを起こす」のではなく、逆に「油断す

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    DrMarks 2010/03/27
    これは残念ながら解決できないほど難しい問題。亜米利加でも同じ。楽なのは東大とかハーヴァードなど。毎年の傾向でなんとなく数字を決めるだけ。
  • 彼は牡蠣のように寡黙な人だ - 内田樹の研究室

    Amazon に出ていたので、思い立って山崎貞『新々英文解釈研究』(研究社)と佐々木高政『和文英訳の修業』(文建書房)の復刻版を購入。 高校一年生のとき、1967年の四月に買ったのだが、引越を繰り返しているうちになくしてしまった。 『新々』の最初の文例を私は長いこと He is an oyster of a man. だと思い込んでいたが、これは三つめの文例で、最初は A man of learning is not always a man of wisdom.でした。 それにしても an oyster of a man というのはインパクトのある文である。 意味は「彼は牡蠣のように寡黙な人だ」。 この文例については二つ思い出がある。 一つは大学生の頃、自由が丘のシグナルヒルのカウンターでお酒をのみながら知り合いとおしゃべりをしているときに、『新々英文解釈』の話になったことがあった。 そ

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    DrMarks 2010/03/01
    内田め、(元々は内田のせいではないが)変な英語を教えないように。He is an oyster of a man. だって、ぷっ。良い子の皆さんは使わんほうがいい。真面目な話。http://is.gd/9qTEy
  • 講演とのご縁 - 内田樹の研究室

    大学に行って、入試部長室のデスクの前で仕事をしていると、1時間に1ペースで電話がかかってくる。 ほとんどが講演依頼である。 もちろんすべてお断りする。 それにしても、と思う。 世の中には「講演」を企画したり、聴いたりするのが好きという人がほんとうに多いのであるな。 今日の電話は某自治体の教職員組合からであった。 教育についてのシンポジウムにご出席願いたいと言うので、申し訳ないけれど、今年は学外の講演などはお引き受けしていないのですとお断りする。 そうですか、とわりとあっさり引き下がったので、ほっとしていたら、先生が新聞にお書きになったものを読んでたいそう共感したのですが、もしかして先生、著作とかございましたら教えて頂けますかと訊かれた。 はい、教育論書いてますと、『街場の教育論』をご案内する。 こんな感じの講演依頼はけっこう多い。 新聞や雑誌の数行のコメントを読んだだけですぐに電話をかけ

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    DrMarks 2010/02/16
    ああ、ムッシューさがわ、佐川一政君か。今どうしてる。
  • 箱根湯本で安保について考える - 内田樹の研究室

    箱根湯吉池で、年二回恒例の経営セミナー。 私が出資している三つの会社の社長たちから半期ごとの経営報告を直接うかがい、経済の現況について論じ、今後の経営方針を立案するという、たいへんにシビアでかつビジネスライクな集まりである。 私のことを俗事に疎く、象牙の塔的思弁に耽っているだけの大学の先生だと思っている人が世間には多いが、人間というのはなかなか奧の知れないものなのである。 ほんとに。 一社の社長(兄上さま)はすでに会社経営から退かれているので、今回はアドヴァイザー格での参加。平川くんからはリナックス・カフェとラジオ・デイズの経営状況につき、石川くんからは Live Café Againの現況を伺う。 いかに経営方針が正しくても、景況は予測しがたく、競合他社の動きも見きり難く、わずかな状況判断の曇りがしばしば痛ましい放銃を帰結するという不易の真理を繰り返し(11回ほど)学習したのである。

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    DrMarks 2010/02/11
    『中央公論』の今月号 「平和憲法と安保条約の同時廃棄」
  • 残留率と楽観主義 - 内田樹の研究室

    入試業務で毎日出校。 入試部長というのが、これほど打ち合わせと会議の多い仕事だとは思わなかった。 これがあと一年続くと思うとうんざりするが、これもあと一年で終わると思うと気持ちが軽くなる。 ものが考えようである。 つねづね申し上げている通り、なんでも「カウントダウン」にするというのが私の年来の流儀である。 カウントダウンすると、どうでもいいような日々のできごとが「かけがえのないもの」に思えてくるからである。 これでおしまい、二度とないと思うと、わずか10分で終わるセンター利用入試の合否判定教授会のために土曜日に稽古を休んで出校するのもまた楽しからずや(負け惜しみ)。 これまでのところ学の今年度入試の出願状況は堅調である。 周辺校が軒並み60−80%台で前年比割れをしているなかで、前年比99.7%というのは、たいへんよい数字である。 今年どこの大学も志願者を減らしたのは、不況のせいである。

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    DrMarks 2010/02/11
    同意。自分の勤める学校を愛することはいいことだ。話し変わるが、旧制の浦和高校で流石高校生だといって喜んでいる者たちの中で「浦高か、馬鹿ばかり」と嘆く学生がいた。後に帝大に進み東大教授になった人だけど。
  • オピニオン・リーダーなんかになりたくない - 内田樹の研究室

    読売新聞の N 田さんが『日辺境論』の取材に来る。 N 田さんはうちの奥さんの KC 中高部のときの同級生である。 『日辺境論』をどういう経緯で書くことになったのか、その状況的な意味は何であるのかといったことをお訊ねされる。 もうあちこちで繰り返していることであるけれど、このを書いたのは「年を取った」からである。 年を取らないとできないことがある。 自分自身の愚鈍さや邪悪さを腑分けし吟味するというような仕事はその一つである。 若いときにこれをやると、たちまちエンドレスの自己嫌悪と自己告発になってしまう。 人が誠実であればあるほど、うんざりするような自虐の文章が綴られる。 「私の愚鈍さと邪悪さを訳知り顔で断罪しているこの『私』なるものの審問者としての適切性は一体誰が担保しているのだ?」というような無限後退に陥るのがオチである。 だから若いときはあまり反省しないほうがよろしいといつも申

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    DrMarks 2010/02/02
     そうね。古典的な社会情報理論でのオピニオン・リーダーは、そんなたいそうなものではない。5人の人間が集まって「さてこれから何を食うべえ」というときに決定のきっかけを作る人間のことよ。それだけ。
  • 基地をめぐる思考停止 - 内田樹の研究室

    名護市長選挙で、普天間基地の県内移転に反対する候補者が当選し、これにより06年に自公政権が米政府と合意した米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)への移設が困難となった。 鳩山政権は移設先の見直し作業を加速させる方針だが、米側は当初の合意の履行を求めており、解決のめどは立っていない。 普天間基地問題は無数の「問題」のかたまりである。 基地そのものが地域住民の生活被害をもたらしており、その除去を求める生活者の「民意」がある。 基地経済に依存してきた沖縄の政官業複合体にとっては、基地は中央からの予算と公共投資を引き出すための「人質」である。 日政府にとって、基地の県外国外撤去を求めるということは、沖縄米軍基地の核抑止力が戦後65年間の「平和」を担保してきたという「政治的常識」に疑問をなげかけることを意味する。 アメリカ国民にとって、西太平洋に展開する米軍基地は19世紀末の米西戦争でフィリ

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    DrMarks 2010/01/27
    国民ってどっちのこと。>だから、沖縄の基地問題は、単なる軍事技術や外交の問題ではなく、アメリカが「思考停止に陥るマター」という国民的トラウマの問題だと申し上げているのである。
  • 銀行と書評 - 内田樹の研究室

    水曜、木曜とひさしぶりにオフが続く。 でも、水曜は歯医者で5時間。木曜は銀行。 銀行ではいつもように損失についてご説明を受ける。 過去 10 年ほど、銀行に言われるままにドル預金をし、投資信託をし、保険に入り、そのすべてにおいて巨額の損失を出した。 私は利殖に何の興味もないので、黙って定期預金にしていたのに、それを「こっちのほうが利率がいいですから」と執拗に誘われて付け替えたのである。 別に利率のいい貯金をしたかったからではなく、あまりにうるさく営業されたので、断るのが面倒になって「はいはい」とはんこをついてしまったのである。 こういうのを断るのはむずかい。 「年利率が4〜5%は見込めます」という営業トークに対して年利0.25%の定期預金を死守するためには、「私は利息のつかない預金という形態をたいへん好もしく思っている」という心情をご理解いただくか、銀行マンに向かって「あなたの世界経済見通

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    DrMarks 2010/01/22
    それって書評とはいわないんだが、日本の出版界では「書評」なんだな。それはともかく、銀行か銀行の担当者が悪い。10年前のドル外貨は今確かに悪いが投資信託まで悪いというのは駄目銀行の証。
  • 2010 年年頭のご挨拶 - 内田樹の研究室

    あけましておめでとうございます。 2010 年もどうぞよろしくお願いいたします。 とうとう 2010 年になってしまった。 『2010年宇宙の旅』が公開されたのが1984年。 そのときには「2010年なんてはるか未来」だと思っていた。 「2010年て、オレはそのとき60歳だぜ」とげらげら笑っていた。 想像力がなかったからではない。 うっかり想像してしまったせいである。 指摘するひとは少ないが、1950 年代に少年時代を過ごした私たちの世代の「21世紀」についての想像は小松崎茂先生のイラストによって深く決定的に規定されていた。 小松崎先生の空想世界では、21世紀の大人たちは銀色の宇宙服のようなツナギを着て、エアカーに乗って宇宙ステーション状のオフィスに出勤し、ロボット秘書にコーヒーを淹れてもらい、テレビ電話で会議をしていた。 私は「銀色のツナギを着て、エアカーで出勤する自分」をうまく想像でき

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    DrMarks 2010/01/01
    まだこちらは旧年だが、内田さん60歳か。おめでとうございます。そう、確かに社会システムはおおむね変わらない。
  • イングロリアスな年の瀬 - 内田樹の研究室

    心を穏やかな大晦日を迎える。 煤払いも「お掃除隊」の活躍で無事終了し、あとはベランダのお掃除を残すばかり。年賀状300枚にネコマンガを書く作業も終わり、あらかた投函した。 年末恒例行事の「晦日に映画を観にゆく」も数年ぶりに復活した。 ようやく『イングロリアス・バスターズ』が観られる。 この二月ほどは映画に行く暇さえなかったのである(映画館で映画を観るのはアン・ハサウェイの『パッセンジャーズ』の試写会以来である)。 『イングロリアス・バスターズ』もそろそろ上映館がなくなるところだった。駆け込みで梅田シネ・リーブルへ。 いや〜面白かった。 『映画秘宝』系の年度イチオシ映画。 おそらく多くの人が期待したような、爽快感のある戦争映画ではなく、タランティーノの「舞台劇作家」としての才能が開花したすばらしい「室内劇」だった。 冒頭のフランスの酪農家の台所でのランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)と農夫(

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    DrMarks 2009/12/31
    >(3) 歯を14本抜いた。 ??? 結婚早々、もう総入れ歯 ??? まさかね。
  • 鼓楽の会 - 内田樹の研究室

    大倉流小鼓方久田舜一郎先生の舞台生活50周年記念の「鼓楽の会」が大阪能楽会館で行われた。 最初に河内厚郎さんと玉岡かおるさんの対談があり、それから能『安宅』(シテ 観世銕之丞、小鼓久田舜一郎)、一調一声『三井寺』(大槻文蔵 小鼓久田陽春子)、能『石橋』(シテ 久田勘鷗 小鼓高橋奈王子)。大倉源次郎家元の一調『弱法師』、寺澤幸祐さんの舞囃子『松風』、善竹隆司、隆平ご兄弟の狂言『神鳴』などなど、もりだくさんの番組。 『石橋』(「いしばし」じゃなくて、「しゃっきょう」と読んでね)はうちの奥さんの独立披露の曲である。 白赤二頭の獅子がくるくる舞い遊ぶ、たいへん愉しい能であるが、こちらは身内の舞台なので、けっこうどきどきする。 舞台に出てきた奥さんも顔を見ると完全にテンパっている(前髪のワックスの硬度でわかる)。 でも「緊張してがちがちになっている方が出来が良い(こともある)」という不思議な体質の人

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    DrMarks 2009/12/21
    嫁自慢はほほえましいが……まっいいか。
  • 動的平衡な夜 - 内田樹の研究室

    「死のロード」が終わり、月曜は「今年最後の出稼ぎ」。 朝カルで福岡伸一ハカセと対談。 福岡ハカセはご自身を「ハカセ」と称し、また私のことを「内田センセイ」と表記されているのはご案内のとおりである。 この「ハカセ」という自称には福岡先生の自然科学に対する深い愛着とクールな批評性の両方がこめられていて、私はこの文字を見るたびに、胸の奧が「ぽっ」と暖かくなる。 福岡ハカセ自身も、お会いするたびに「ぽっ」と胸の奥が暖かくなるような方である。 「センセイ」にも同様の文学的余情がある。 新刊はお互いに送り合っており、そのつどそれぞれの書評コラムで「めちゃ面白いです」と「ほめっこ」しているのもご案内の通りである。 そういうフレンドリーかつハート・ウオーミングな「仲良し」二人なのであるが、忙しくてなかなかお会いする機会がなかった。 今般は朝カルの森さんのオハカライで1年半ぶりくらいのご対面となった。 今

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    DrMarks 2009/12/16
    Dis-moi qui tu hantes, je te dirai qui tu es.
  • 若手研究者育成事業の削減について - 内田樹の研究室

    「事業仕分け」によって、若手研究者への助成金に大鉈がふるわれた。 それについての記事が配信されてきたので、採録する。 「来年度予算の無駄を洗い出す行政刷新会議の事業仕分けで、文部科学省の若手研究者育成事業が「削減」と判定された。博士課程在籍者らに経済的不安を感じさせず、研究に専念させることを狙った事業だが、「成果目標が明確でない」などとみなされた。 このままでは研究が立ちゆかなくなる――。京都大大学院生らは、予算削減に反対する要望書を文科省に送る「メール作戦」に乗り出した。 3日夜。京都大のキャンパスの一室に、人文・社会科学系の院生ら7人が集まった。メンバーは「予算削減は若手研究者の意欲を喪失させ、科学の発展を損なう」などとする要望書を練り上げた。要望書に各自の主張を書き加えて、文科省にメール送信し、財務省に働き掛けてもらうことを決めた。 他大学院などの研究者らにも要望書を送り、メール作戦

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    DrMarks 2009/12/12
    日本政府はどうでもいい馬鹿にも大判振る舞いしてきたのは異常だよ。極少数の優秀な奴には金を上げたいが、金がないといってぼやくようなアホは研究などしなくていい。人生無駄にしないうちに止めるべきだ。
  • ピュシスの贈り物 - 内田樹の研究室

    東京ツァー中。 大学での会議を終えて、ばたばたと新幹線に乗って東京は飯田橋の角川書店へ。 中沢新一さんとの対談シリーズの3回目。 「くくのち学舎」のキックオフイベント、神戸女学院大学の大学祭でのトークセッションに続いての短期集中おしゃべり企画。 新幹線車中で、中沢さんの最新作『純粋な自然の贈与』を読む。 じつにわかりやすい、よいである。 「交換と贈与」という古典的な人類学のテーマが、(重農主義の再評価という)新しい視点から論じられている。 商業というのは質的に等価交換であり、そこからは何も富は生み出されない。重農主義者たちはそう考えた。 「『純粋の商業は・・・等しい価値と価値との交換にすぎず、これらの価値にかんしては、契約者どうしの間には、損失も儲けもない。』なぜなら、『交換は何ものをも生産せず、つねにひとつの価値と等しい価値の富との交換があるだけで、その結果真の富の増加はありえない』

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    DrMarks 2009/11/20
    「ユダヤ人と日本人の最大の差は農耕とのかかわりの深度」とおっしゃるが、そんな差があるのだろうか。ユダヤ民族も歴史的にも現在も日本民族に劣らず濃厚に農耕していたはずだが。はて?