海外では全ての子どもに無料でうつのが当たり前のワクチンが日本では使えない、数万円の費用が壁となり接種率が上がらない、など、日本の予防接種は他の先進国より20年遅れていると言われている。このためポリオにかかって手足がマヒしたり、肺炎球菌やヒブに髄膜を侵され命を失う子ども達が後を絶たない。かつてはワクチンを積極的に接種していた日本が、なぜ「遅れた国」と言われるまでになったのか?背景には、副作用問題にゆれてきた過去やワクチンの効果を検証する体制の不備があるとみられている。社会の将来を担う子ども達を大切に育てるには、今、何が求められているのか?事実上の義務化を進める欧米の事情も取材し、ワクチン問題解決の方策をさぐる。