在宅療養支援診療所と在宅療養支援病院の「機能強化型」設置に、「在宅ターミナルケア加算」の「ターミナルケア加算」と「看取り加算」への再編。そして看護・介護職員連携強化加算の創設―。いずれも施設や在宅での看取りを普及させるため、この4月の診療・介護報酬同時改定に盛り込まれた施策だ。これらの政策誘導に伴い、看取りを手掛けようとする施設も確実に増えつつある。そんな中、特に介護施設の看取りについて、在宅医療アドバイザーとして活躍する南星会(神奈川県藤沢市)の事務長・中村哲生氏は「訴訟にもつながりかねない落とし穴が潜んでいることを忘れてはならない」と訴える。(多●正芳、●は木へんに朶) 南星会の事務長を務める中村哲生氏は、看取りを手掛ける医療機関や介護施設に対し、誤ったDNRが思わぬトラブルを引き起こし得ると訴える 最近、看取りにかかわる人々の間で、注目を集めている言葉がある。DNR(Do not r