「問題を見つけることは、半分を解決したも同じだ」と言われる。困った状態にあっても、何が問題か分からないことは多いし、分ったつもりで的外れなことをしたりもする。的外れなことをして、問題をこじらせるくらいなら、適当な問題を設定し、余計なことを避ける方がマシかもしれない。社会保障制度改革国民会議における年金への提言には、そんな印象がある。 ……… 昨日の日経によれば、会議の提言には年金支給開始年齢の引き上げが盛り込まれるようである。支給開始年齢については、65歳とする既定の計画が完成するのは、男性で2025年、女性で2030年である。更なる引き上げは、常識的には、その後だろうから、かなり先のことになる。むろん、制度改正は早めに行って、「年金の出ない期間」における雇用確保の準備するという意義もあるわけだが。 一般の方は、年金の出ない期間が生じるかねないことに不安を覚えるかもしれないが、支給年齢引上