2012年5月の「UR団地再生デザインコンペ」で最優秀賞を受賞した藤田雄介さんの「花畑団地27号棟プロジェクト」が完成したので、今日は見に行った。 1964年から入居が開始された東京都足立区の花畑団地の、1966年に建設された住棟1棟をまるごと再生するというプロジェクト。東京オリンピックの年にでき、今は高齢化も進行している、いわば「団地」のど真ん中は、どのようにリノベーションされたのだろうか。 結論から言えば、団地の持っていた戦後の人間主義的汎用性が、現在の手法で再生されている。私はとても良いと思った。 このリノベーションの良さは、図面や文書からではよく分からないのではないか? 間取りをとても変えたわけでもなければ、コミュニティに直接手を加えようとしているわけでもない。だから選出した西澤立衛さんら審査員の慧眼たるや・・。 訪れて理解できたのは、この設計の魂が、間取りそのものというより、部材