国立研究開発法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)の助成金をだまし取ったとして東京地検特捜部に詐欺容疑で逮捕されたスーパーコンピューター開発会社社長斉藤元章容疑者(49)。医師からスパコン開発者に転じ、会社設立から7年ほどで、政府有識者会議に名を連ね、華やかな交遊を誇った。特捜部は資金の流れについて全容解明を目指す。 「人工知能とスーパーコンピューターは連携できる」。2016年10月、人工知能(AI)や科学技術による経済再生を話し合う政府の有識者会議で、委員だった斉藤容疑者が政府職員や学者らに訴えた。 当時すでに容疑となった助成金を受けた「PEZY Computing」などスパコン関連の5社を運営。米シリコンバレーで医療系法人を設立した経験もあった。内閣府は取材に、実績を考慮して委員になった、と説明する。 国内で広く斉藤容疑者がスパ…