【観測船「しらせ」=南極観測隊同行記者】第52次南極観測隊(山内恭隊長)が、野性のペンギンにビデオカメラを取り付け、海氷の下の行動を記録することに世界で初めて成功した。 国立極地研究所の高橋晃周(あきのり)准教授(38)と渡辺佑基助教(32)が、南極・昭和基地の南約20キロにあるアデリーペンギンの繁殖地で、昨年末から今年2月上旬にかけて調査。15羽のペンギンの背中に小型の映像記録装置を付け、うち10台からデータを得た。群れになって一斉に氷上から海に潜る瞬間や、氷の下でオキアミや魚を捕らえる様子など、普段は見られない光景が映っており、生態解明の進展に期待が集まる。