この試合は、日本文理(新潟)にとって“勝ちゲーム”だったのか、“負けゲーム”だったのか。 敗れた富山商の主将・横道詠二はいう。 「さすがは日本文理だなと思いました。ただ、いつもは攻めてくるはずの日本文理が結構バントをしてきたので、焦っているのかなとも思いました」 大会第11日の3回戦第1試合、富山商vs.日本文理の「北信越決戦」は、日本文理が1点ビハインドの9回裏1死一塁から、6番・新井充が起死回生の逆転サヨナラ本塁打。この一発で6-5とし、もつれた試合に決着をつけた。結果的には、日本文理の得点力の高さが出た試合だったといえる。 相手投手がいいピッチングをしても、得点する力。 戦前の注目は1、2回戦で粘投をみせた日本文理の飯塚悟史と、2試合1失点の富山商の森田駿哉によるエース対決だったが、その点でも日本文理が試合をリードした。 2回裏、日本文理の先頭打者、6番・新井が四球で出塁。1死のあと