*1 特徴的で可愛らしい表情、フォルム、皺のニュアンス、デフォルメ。挙げれば切りがないほどに素敵な作画を見せてくれた本話でしたが、少しアンニュイな空気を抱えた今回の話にとっては、あおいの心情に寄り添った演出がとても良い補助線を引いていて話に引き込まれる大きな要因の一つになっていました。 中でも特に良いなと感じたのはカメラワークで、かえでさんに登山靴の購入を薦められるシーンなどでの演出は前述したような心情への寄り添いがとても顕著でした。かえでさんの話に聞き入るようぐっと前へカメラが動いても良さそう*2な場面ですが、このカットでは少しずつ引いていくようにカメラがT.Bしているのが分かります。「登山靴、 やっぱり必要ですかね?」と後ろ向きな声色であおいが聞き返したように、カメラが下がっていくことが、おそらくはあおいの気持ちが “登山靴” から遠ざかっていたことへ同調していたのでしょう。登山が趣味