ブックマーク / shirooo305.hatenablog.com (17)

  • ブログ10年目 - Paradism

    自分から新番を調べたり録画したり。そうやって能動的にアニメを観始めてから既に約10年が経っていたわけですが、先日調べたところちょうど今日がアニメ感想ブログを始めてから10年目になるそうです。なんとなく他人事なのは余りそういう実感がないからなんですが、ブログを始めた最初の頃はこんなに長く続けるとは思いもしませんでした。 正直、10年なんて月日も感覚的にはあっという間だなという思いもありつつ、自分がアイドルマスターの10thライブに行ったとき「10年もの間このコンテンツを支え続けてきた人たちがいるんだよな…」などと感じたこともあり、その時に感じた大きな節目?を今自分がこうして迎えていることに少し不思議な感覚を覚えています。 もちろんだからと言ってなにかを変えるということもなく、これからも健康にアニメを視聴し、楽しんでいられる内はブログの方も続けようとは思っています。当は自分がなぜブログを書く

    ブログ10年目 - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2020/05/08
    "そして最後に、ここで言うかはかなり迷いましたが、アニメ制作に携わられている方々にも最大の感謝と敬意を。本当にいつも、ありがとうございますと、心から。"
  • 『恋する小惑星』のEDについて - Paradism

    感傷が染みわたるような映像と楽曲。物想いに耽る少女たちの表情を一枚一枚切り取り、じっくりと見せていく構成には情感がたっぷりと乗っていました。1話を観てもみらとあおの関係性が物語の軸になっているのは間違いないのだと思いますが、その物語の中で出会うことになるそれぞれの少女たちの物語までも微かに匂わせてくれていたのがとても良いなと感じます。そして、多くのカットが “少女がなにかを見つめる” ことへフォーカスを当てたものであったことはきっと意図的で、そこには作にとってとても切実な意味があったのだと思います。 それはこういったカットでも同様でした。ストラップをつつき、見つめるあお。暗がりの部屋の中で屈むその姿は、それこそ作中でも描かれたように奥手になってしまった彼女の心模様を写し込んでいるようでした。しかし、その光景とは対照的なあおの優しい視線、月灯りが差し込むことで生まれるビジュアルの質感変化は

    『恋する小惑星』のEDについて - Paradism
  • テレビアニメOP10選 2019 - Paradism

    今年もこの企画に参加させて頂きます。放映季順、他順不同、他意はありません。敬称略含む。視聴した作品からのみの選出で、選出基準はいつもと同様 「とにかく好きなOP」 です。 私に天使が舞い降りた! / 気ままな天使たち 観ているとこちらまで踊りたくなってしまうような、当に可愛らしくて楽しいオープニング。クラップの心地良さと歌詞・音ハメもさることながら、遊び心満載なテロップ芸*1にも心躍らされます。オープニングセレモニー的な楽曲も素敵。可愛らしい女の子たちの可愛い仕草がたくさん観れるのがとにかく幸せで、大好きでした。 ぱすてるメモリーズ / Believe in Sky 白を基調としたフィルムコントロール。テロップが載ることでカッチリと嵌る大胆な空間の使い方や、白一色のBGだからこそより活きる彩度の高い配色・色トレス処理など多くの要素がクールに決まっています。楽曲の爽快さと、アクションパート

    テレビアニメOP10選 2019 - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2019/12/28
    キャロチューのOPほんと好き。あそこまで絵画的なアニメーションを作れる事自体がもう凄いし、音楽も非常に素晴らしいので一番記憶に残ってる。
  • 『盾の勇者の成り上がり』22話・25話の終盤シーンについて - Paradism

    以前から触れたいと思っていた挿話がありました。それが22話終盤のシーン。「尚文様は居なくならないですよね?」とラフタリアが尚文に問いかける場面でした。 ラフタリアが抱いていたこういった感情はこれまでも何度か描かれ、話が進むごとにその深刻さは増していたと思います。それが画面において顕在化されたのがこのカットであり、フレーム内フレームにおいて分断された二人の距離、空間が底知れぬ彼女の不安を描いていました。まだ幼く話が深くは読み取れないフィーロは、尚文が返した言葉に納得をしすぐに境界を越えますが、以前ラフタリアは取り残されたまま。そのまま彼女が右フレーム内に取り残されたままこのカットが終るのも印象深く、動かないラフタリアとその間に情景を感じられたのがとてもエモーショナルでした。しかし、このカットは尚文の葛藤をも描いていたのだと思います。分厚い瓦礫、境界に分断された世界で自分はどうするべきなのか、

    『盾の勇者の成り上がり』22話・25話の終盤シーンについて - Paradism
  • 『ぼくたちは勉強ができない』OPについて - Paradism

    静かな朝から始まるオープニングフィルム。静寂な曲調の中に織り交ぜられるフェティッシュなカットが非常に素敵で堪りませんでした。女性特有のシルエットに含まれる艶美さと可愛らしさ。それだけでもグッと引き付けられてしまう魅力に溢れていますが、撮影の良さ・見せたいところを強調した動かし方の他にオーバーラップを使った少しミステリアスなカッティングであったことは強くフィルムの良さに影響を与えていたと思います。 曲調が替わりそれぞれが登校、弾けるように駆け出していくカットも全身を映すのではなく足元など映える局部を映していたのが印象的で、その後の映像を観ても女性の可愛らしさを活かしたショットが基軸にあったことはおそらくこのオープニングにおける統一のテーマになっていたのでしょう。 もちろん、局部だけではなく繰り返し映されたそれぞれのヒロインの表情変化もまた可愛らしさを描くことに注力した結果であったはずです。楽

    『ぼくたちは勉強ができない』OPについて - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2019/04/07
  • 『エロマンガ先生』OVA1話の芝居と演出について - Paradism

    おそらくはTV版9話以来となった山田エルフ主役の回。普段の高飛車な振舞とは違い、心に触れられてしまうとどうしようもなく戸惑ってしまう彼女の心情が丁寧に描かれていて非常に胸に迫るものがありました。特にAパートは心をぶつけられないエルフの寡黙な心の声を、うまく芝居や彼女独特の間合いで描いていたのが印象的で、マサムネから花束を受け取るまでの間や、その際の表情で “彼女らしさ” というものを克明に描いてくれていたのがとても素適でした。 母親との喧嘩の際に差込まれた “花束を飾るグラス反射” のカットなども同様で、エルフ自身の口からはなかなか真っ直ぐに伝えられない (言葉では語り切れない) 想いを、グッと圧縮し、そこに映し出していました。なにより、そういったモチーフや芝居にこそ心情を込めていく演出の方向性が今回のフィルムに漂う質感を支えていたことはまず間違いないはずです。 その中でも特に印象に残

    『エロマンガ先生』OVA1話の芝居と演出について - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2019/01/20
  • テレビアニメED10選 2018 - Paradism

    前回の記事同様、放映季順、他順不同、他意はありません。敬称略含む。視聴した作品からのみの選出で、選出基準はいつもと同様 「とにかく好きなED」 です。 ヴァイオレット・エヴァーガーデン / みちしるべ 流れる月日も意に介さず、同じ場所に留まり続けた少女ヴァイオレット・エヴァーガーデン。これはそんな彼女が再び歩き始めることを描いたエンディングフィルムであり、その内側に籠る想いにそっと寄り添わすための手紙のようなものだったのでしょう。一歩一歩踏み締める姿と、握るという芝居づけ。少佐と立ち並んでいた彼女が、ただ一人自分と向き合うように佇むことの意味。茅原さんの優しい歌声も相まり、まるで世界全体が彼女を包み込んでいるような印象も受ける映像です。寡黙であり、雄弁なフィルム。想いを馳せる、という言葉がとても似合います。 ゆるキャン△ / ふゆびより 主題歌の『ふゆびより』は今年長らく聴き続けたアニソン

    テレビアニメED10選 2018 - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2018/12/27
  • テレビアニメOP10選 2018 - Paradism

    今年もこの企画に参加させて頂きます。放映季順、他順不同、他意はありません。敬称略含む。視聴した作品からのみの選出で、選出基準はいつもと同様 「とにかく好きなOP」 です。 宇宙よりも遠い場所 / The Girls Are Alright! 回転し、動き出すフレームを物語の幕開けに据えた作の根幹とも言える映像。散りばめられた兆しと少女たちの笑顔が弾けるよう描かれていく流れには、つい頬が綻んでしまいます。撮影も相まったエモーショナルな絵も多い一方で、自撮り風な女子高生らしさも顔を覗かせるのがポイント。感傷と友情の欠片を丁寧に、劇的に織り込んだまさに作品の代名詞足るフィルムになっていたと思います。 恋は雨上がりのように / ノスタルジックレインフォール タイトルバックの波紋に始まり、雨上がりのコンセプトで構成されていたであろう映像美。淡い色調にビビットな色味が重なりとても可愛らしい画面になっ

    テレビアニメOP10選 2018 - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2018/12/24
  • 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』11話 終盤シークエンスの芝居と演出について - Paradism

    麻衣さんとかえでの楽しげな会話も束の間、続くシーンの冒頭でガラリと変化した空気と質感には思わず息を飲みました。例えるなら、ここまで平熱を保ち続けていた*1フィルムがついに熱を帯びだしたような。ガラス越しに見つめる自身との対峙、その視線を捉えるレイアウト、カットの運び。さらには夕暮れの感傷性とコントラストの強さが梓川かえでという一人の少女の物語を強く浮かび上がらせているようでとても引き込まれました。 また、そういった質感の変化は芝居の領分においても同様であり、この時・この場所における彼女の芝居を繊細に描くということにはやはり大きな意味があったように思います。それは、これまでも節々で描かれてきた “外に出る” 行為のハードルの高さを鑑みた上で、その壁に直面している少女の心と動きをシンクロさせるということにも繋がっていくからです。可愛らしい服を着ることで少し上げた熱と、それとは表裏一体でもある緊

    『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』11話 終盤シークエンスの芝居と演出について - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2018/12/17
    11話本当に良かった。思い出すだけで涙目になっちゃう
  • 『色づく世界の明日から』3話の演出について - Paradism

    Aパート冒頭のシーン。ここまでの話の中でも何度か使われたモノクロの演出ですが、そこから繋がる対比、その実際的な色味を見せるための構図・レイアウトにとてもドキっとさせられました。瞳美の主観としてモノクロに映るステンドグラスを映したあとに現実での鮮やかな色味を見せる映像の運び。こういった形で色鮮やかなものが彼女には色味なく見えてしまう実情を浮き彫りにしていたのはとてもショッキングである反面、瞳美の見る世界と現実とのギャップを推し量るという意味ではとても良い対比だと思いました。二人と瞳美の間にステンドグラスが在るというレイアウトも距離感を感じさせてくれる見せ方で、見ている世界の違いが人間関係の違いにまで重ねて描かれるとても印象的なカットになっています。 そういった彼女と周囲の人々との違いが断絶的に描かれていたのも印象深く、撮影体験の失敗を境に描かれたこの辺りのカットもまた瞳美との距離感を克明に表

    『色づく世界の明日から』3話の演出について - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2018/11/01
  • 『SSSS.GRIDMAN』2話の宝多六花に寄る演出について - Paradism

    グリッドマン同盟なるものの発足の傍らで々とした表情を見せる少女、宝多六花。一話における戦闘の影響でクラスメイトが居なかったものとされてしまったことへのショックは隠し切れるものではなく、その心情を汲み取るレイアウト、陰影、距離感が非常にうまく表現されていました。視線誘導的な意味でも、明暗としても、心情的なテンションの差がとても明確に描かれています。もちろん裕太たちにとってもショッキングな出来事であったことには替わりないのでしょうが、おそらくは六花の方がよりその現実を自身が直面している体験として受け止めることが出来ていたのだと思います。 「もし同じ様にまた友達が死んでいたことにされてしまったら」「この世界から消えてしまったら」。ビール函越しのショットはテクニカルでありながらそんな彼女の仄暗い心情をより映していましたし、距離感をつけた切り返しのカメラワークもそういった想いを静かに映し出してくれ

    『SSSS.GRIDMAN』2話の宝多六花に寄る演出について - Paradism
  • 劇場版『若おかみは小学生!』の芝居・身体性について - Paradism

    表情変化や歩き芝居に始まり、抱き寄せる芝居、ものを運ぶ芝居、屈む芝居、掃除をする芝居など、おおよそ生活の中で見られるであろうアニメーションを徹底して描き出した今作。日々人が営む中で起こす動きを描くというのは非常に難しいことですが、それを終始高いレベルでここまで快活に描いていたことにとても驚かされました。加えて、そういった数多くの芝居が物語に寄与していたものは計り知れず、鑑賞後はこの作品が劇場アニメとしてのスケールでTV版とは別に作られた意味を思い知らされたようでした。*1 なぜなら、両親を失くし、祖母に引き取られた先で若女将として経験を積んでいく主人公のおっこがその過程で見せた懸命さも、失敗も、時に見せる子供らしい表情もその全てがとても生き生きと表現されていたからです。着物のシルエットや姿勢、いわゆるフォルムとその動かし方や、それらを内包した生活アニメーションの巧さは前述した通り当に素晴

    劇場版『若おかみは小学生!』の芝居・身体性について - Paradism
  • 『ヤマノススメ サードシーズン』10話の演出について - Paradism

    7話から描かれ続けてきたあおいとひなたの擦れ違い。おそらくは、あおいの成長、交友関係の広がりに対して “遠ざかっていくような感覚” をひなたが覚えてしまったことが原因の一つになっていたのでしょう。どこへ行くにしても常に傍にいた存在が少しずつ “自分の居ない場所” へ足を向けることに抱いてしまう寂しさや戸惑い。互いを見続けてきた二人の関係だからこそ変化というものにはとても敏感で、どちらかが変わっていく分だけその間には少しだけ小さな溝が生まれてしまったのだと思います。 そして、話はそんな溝とそのせいで出来てしまった心的距離をとても繊細に切り取っていました。特に人さえまだ言葉にすることが出来ていなかったひなたの抱く感情を寡黙に、且つ雄弁に映し出してくれていたのは当に素晴らしく、冒頭から終盤にかけ彼女の想いを一つ一つ拾い上げていくよう紡がれたフィルムの運びは非常に感傷的でした。 冒頭で描かれ

    『ヤマノススメ サードシーズン』10話の演出について - Paradism
    Earofrice
    Earofrice 2018/09/07
    観てるときは終始「すごい!」「なにこれ!」しか言ってなかったかもしれない。複数話にまたがったあおいとひなたの対比演出になっていて、相変わらずショートアニメとは思えない密度の作品になってる。好き。
  • 『ヤマノススメ サードシーズン』2話の演出について - Paradism

    *1 特徴的で可愛らしい表情、フォルム、皺のニュアンス、デフォルメ。挙げれば切りがないほどに素敵な作画を見せてくれた話でしたが、少しアンニュイな空気を抱えた今回の話にとっては、あおいの心情に寄り添った演出がとても良い補助線を引いていて話に引き込まれる大きな要因の一つになっていました。 中でも特に良いなと感じたのはカメラワークで、かえでさんに登山の購入を薦められるシーンなどでの演出は前述したような心情への寄り添いがとても顕著でした。かえでさんの話に聞き入るようぐっと前へカメラが動いても良さそう*2な場面ですが、このカットでは少しずつ引いていくようにカメラがT.Bしているのが分かります。「登山、 やっぱり必要ですかね?」と後ろ向きな声色であおいが聞き返したように、カメラが下がっていくことが、おそらくはあおいの気持ちが “登山” から遠ざかっていたことへ同調していたのでしょう。登山が趣味

    『ヤマノススメ サードシーズン』2話の演出について - Paradism
  • 『リズと青い鳥』鎧塚みぞれの仕草、掴むことについて - Paradism

    みぞれが髪を掴む仕草が描かれたのは、劇中でおそらく12回程*1だったでしょうか。寡黙にして映像*2で語ることが主体とされた作にあって、彼女のこの癖は強く印象に残り、決して多くを語ろうとはしないみぞれ自身の感情を映すものとして重要な役割を果たしていました。足や手の芝居、瞼、眼球の動きにまで心情の変遷・動きを仮託していた今作ですが、冒頭から終盤まで物語の転換点となる場面で描かれたこの癖はその中でも特に強調されていたように思います。 ただその仕草が具体的にどういった感情を代弁していたのか、ということまではハッキリとは分からず、むしろその描き分けはぼんやりと感情の輪郭を描くに過ぎませんでした。なにかを言い淀むように髪に触れ、掴み、心の中に留める仕草。それは明確な心情が芝居から滲み出る類のものではなく、“なにかしらの感情・言葉を心の内側に抱いている” と感じ取ることが出来るだけの芝居であり、そんな

    『リズと青い鳥』鎧塚みぞれの仕草、掴むことについて - Paradism
  • 『リズと青い鳥』と微熱について - Paradism

    冒頭、鎧塚みぞれを中心に据えた描写から始まった作は徹底して内面を覗き込むような映像で構成されていました。浅い被写界深度、表情を伺うようなレイアウトの数々は言葉ではなく映像ですべてを物語るように繋がり、その瞬間瞬間にみぞれがなにを思い、考えているのかということを寡黙に語っているかのようでした。あらゆる芝居の機微に込められた情報量は言葉にするのも躊躇われるほどの多さと緻密さを誇り、彼女特有のアンニュイな表情も合わさることでより、みぞれの心情を深くそこに映し出していました。 しかし、転換期はみぞれが音大への進学を薦められ、パンフレットを受け取ったあとに訪れます。それまで一様にしてみぞれへ寄っていたカメラが希美を映し、彼女の心情にもそのフレームを寄せていくのです。ですが、それは作が『響け!ユーフォニアム』として描かれていた頃からなにも変わらずに続けてきた物語の分岐に他なりません。すべての登場人

    『リズと青い鳥』と微熱について - Paradism
  • 反芻と遠望の先へ『宇宙よりも遠い場所』8話 - Paradism

    自分たちのやりたいこと、向かいたい場所、胸に秘める想い。そんな幾重にも重なった感情を反芻しながら、これまでの物語の中で切実に訴えてきた作にあって、今回の話はそれを再度描いたしたものとしてとても胸に迫るものがありました。モノローグでもなく、メモワールでもない。その “瞬間” に「選択したんだよ、選んだんだよ」と言える強さはもはや作の代名詞そのもので、それを噛み締めるように繰り返し、しっかりと前を向き直す波際のシーンは、もはや感動的であったという他ありませんでした。 一つ一つ重い扉を抉じ開けるように進んできた彼女たち。だからこそ、目の前に広がる荒波だってその全てが彼女たちにとっては一つの到達点であり、通過点なのでしょう。彼女たちに浴びせられた海水の雨はそんな4人への洗礼であると共に、おそらくは「やっと船に乗れた」少女たちへの祝福としても描かれていたはずです。そしてそんな姿を船内越しに撮るア

    反芻と遠望の先へ『宇宙よりも遠い場所』8話 - Paradism
  • 1