Aパート冒頭のシーン。ここまでの話の中でも何度か使われたモノクロの演出ですが、そこから繋がる対比、その実際的な色味を見せるための構図・レイアウトにとてもドキっとさせられました。瞳美の主観としてモノクロに映るステンドグラスを映したあとに現実での鮮やかな色味を見せる映像の運び。こういった形で色鮮やかなものが彼女には色味なく見えてしまう実情を浮き彫りにしていたのはとてもショッキングである反面、瞳美の見る世界と現実とのギャップを推し量るという意味ではとても良い対比だと思いました。二人と瞳美の間にステンドグラスが在るというレイアウトも距離感を感じさせてくれる見せ方で、見ている世界の違いが人間関係の違いにまで重ねて描かれるとても印象的なカットになっています。 そういった彼女と周囲の人々との違いが断絶的に描かれていたのも印象深く、撮影体験の失敗を境に描かれたこの辺りのカットもまた瞳美との距離感を克明に表