印刷 現役の僧侶がカウンターに立つ坊主バー。語らいを求めて様々な人たちが集う=名古屋市中区 名古屋市中心部の繁華街にある飲食店ビルで、現役の僧侶がカウンター越しに接客する「坊主バー」が静かな人気を呼んでいる。安らぎと語らいを求めて、老若男女が集う。 バー「呑(の)み処(どころ) 空と海」は同市中区錦3丁目にある。毎週水曜の夜だけ、作務衣(さむえ)姿の僧侶たちがカウンターに立つ。 「婚活で壁にぶつかってまして。このままいけば家系断絶の危機なんです」 そう言って身を乗り出したのは、サラリーマンのかっちゃん。44歳、バツイチ。前妻とはどういうボタンの掛け違いなのか、関係が冷え切ってしまった。 兄もまだ独身。老いゆく両親に孫を見せてやれるのか。欲しいのは人並みの幸せなのに、それが遠い。勢い、やけ酒も増える。 「自分が結婚できないのも、先祖がバカだったせいじゃねえのって思ったりして」。ビ