吉田昌郎・福島第1原発前所長のビデオでの発言全文は次の通り。 −−第1原発の現場の声を伝えてほしい。 ◆昨年の大震災、それから私たちの発電所の事故で福島県の地元の方々に本当にご迷惑をおかけしている。この場で深くおわび申し上げる。まだしばらくこういう状況が続くが、我々も全力を挙げて復旧しており、ご理解をお願いする。本来ならこの講演会に自分で出てきたいと思っていたが、昨年末から病気でずっと入院していてまだ体力が回復していない。そういう中でこういうビデオレターということで失礼する。政府などの事故調査委員会が開催されている中で、なかなか一般のマスコミの方に我々の生の声を届けるわけにはいかないと思っていた。事故調査委員会が一段落するまでは変な形でお話しをすることはルール違反になると私は思っていた。そういう中で(今回)話を聞いていただけるということは大変ありがたいと思っている。 −−発電所からの全面撤
◇キーワードは自己充足 世代間格差が話題だ。「若者がかわいそう」だの、「かわいそう」はウソだの、若者以外が騒いでいる。ところが26歳の社会学者、古市憲寿(のりとし)さんはいう。「世代間格差に一番怒ってるのは40代のオジサン世代じゃないですか」。ええっ!? 40代としては聞き捨てならない。ならば聞かせてもらいましょう。「若者ってかわいそうではないの?」【小国綾子】 ◇気の合う仲間と日常を楽しみ、案外社会に真剣に向き合って、自分にできることをしようと、まじめに思ってる 古市さんは現在、東大大学院生。9月には「絶望の国の幸福な若者たち」(講談社)、10月には社会学者の上野千鶴子さんとの対談集を出版した。ポスト・ロスジェネ世代の若者論の旗手として、今やメディアで引っ張りだこだ。 待ち合わせ場所は、昼下がりの東大本郷キャンパス(東京都文京区)。古市さんと同世代の意見も聞きたくて、研究仲間の大学院生(
カタルーニャ国際賞の授賞式で、スピーチする作家の村上春樹さん=スペインのバルセロナで2011年6月9日、ロイター 9日のスペインのカタルーニャ国際賞授賞式で配布された作家村上春樹さんの受賞スピーチの原稿全文は次の通り。(原文のまま) 「非現実的な夢想家として」 僕がこの前バルセロナを訪れたのは二年前の春のことです。サイン会を開いたとき、驚くほどたくさんの読者が集まってくれました。長い列ができて、一時間半かけてもサインしきれないくらいでした。どうしてそんなに時間がかかったかというと、たくさんの女性の読者たちが僕にキスを求めたからです。それで手間取ってしまった。 僕はこれまで世界のいろんな都市でサイン会を開きましたが、女性読者にキスを求められたのは、世界でこのバルセロナだけです。それひとつをとっても、バルセロナがどれほど素晴らしい都市であるかがわかります。この長い歴史と高い文化を持つ美しい街に
宮城県松島町のマリンピア松島水族館で、空き瓶の中で成長したアサリ2匹が人気を集めている。稚貝の時に瓶に入り、外に出られないほど大きく育ったとみられ、1月に同県女川町の漁師、木村和宏さん(32)が地元の海で発見。水族館によると、アサリが瓶の中でこれほど成長した例は聞いたことがないという。 アサリは生後3~4年とみられ、大きさは約5センチと約3センチ。瓶の口の直径は1.7センチのため、出入りできない。瓶が砂に埋まらず、餌を吸い込んだり海水を出す水管を外まで伸ばせたため成長できたらしい。相談を受けた松島水族館が3月から展示中。「一生出られないのは可哀そう」として、瓶を割って放流するつもりだという。【垂水友里香】
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は18日、小惑星探査機「はやぶさ」がカプセルを切り離した後に撮影した地球の画像を処理し、発表した。 はやぶさに搭載されたカメラは小惑星「イトカワ」の向きを測るためなどに使われた。レンズが明るく設計されているため、明る過ぎるものを撮影すると画像に乱れが出るという。13日に撮影した地球の画像も白い筋などが目立ったため、画像処理を施した。はやぶさは13日、地上との交信を終える約25分前にこの画像を撮影。この後、大気圏で燃え尽きた。
米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡は90年4月24日にスペースシャトルで打ち上げられた。高度600キロの宇宙空間から太陽系内外の天体を観測。主鏡は直径2.4メートル。地球の大気の影響を受けないことから、100億光年以上先の深宇宙まで観測可能で、従来にない鮮明な天体画像を提供してきた。 しかし、電気系統などに故障が相次ぎ、NASAは昨年5月、35時間以上の大規模な修理を実施し、復活させた。 打ち上げから20年を記念して、NASAが欧州宇宙機関(ESA)や世界各国の研究機関と共同で撮影してきた宇宙の神秘的な画像の一部を紹介する。
開発が進むJR大阪駅。左は上棟式が行われた駅北側のビル=大阪市北区で2010年1月28日午前10時22分、本社ヘリから大西岳彦撮影 11年春に全面開業するJR大阪駅開発プロジェクトの上棟式が28日、同駅であった。国内の駅で初めてとなる全天候型ドーム屋根がホームを覆い、北側の新築ビルに百貨店「JR大阪三越伊勢丹」やオフィスなどが入る。 JR西日本グループの総事業費は約2100億円。これまでに駅の改良部分は6割、駅北側のビルは4割程度の工事を終えた。 ドーム屋根は、駅北側のビル12階(高さ50メートル)から、増床中の南側ビル(現アクティ大阪)に向かって25メートル下降する形。ホーム上で南北のビルを結ぶ連絡通路には、ガラス越しに自然光が差し込む。通路上で屋根の一部を建設し、夜間に東西に移動させる作業を進めている。 28日の上棟式は大阪市の平松邦夫市長や関西経済連合会の下妻博会長ら約130人が出席
融合反応中のフラーレン分子2個の電子顕微鏡写真(上段左右)。二つの円が分子で、上下の線は炭素チューブの壁。左の写真すぐ下の太線は、長さ100万分の1ミリ。分析すると、下段左右の図のような融合状態が分かる=越野さん提供 分子を構成する原子が、隣の分子の原子と結びつく様子を、電子顕微鏡で観察することに、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の越野雅至(まさのり)研究員(電子顕微鏡学)らが、世界で初めて成功した。英科学誌「ネイチャー・ケミストリー」のオンライン版に11日、論文を発表した。 越野さんたちは、炭素原子がサッカーボールの形に並んだ分子「フラーレン」(直径約1000万分の7ミリ)2個を、炭素製の極細チューブ(カーボンナノチューブ、同約1000万分の15ミリ)に入れ、二つの分子が化学反応で融合する様子を観察した。 当初は、両分子の炭素原子のうち1個ずつか2個ずつが結びつくが、時間とともに分子
◇2010年、日本経済再生の処方せんは 金融危機後の不況で明け暮れた09年。10年は景気回復への糸口をつかめるのか。日本経済の再生に必要な処方せんは何か。本紙に寄稿する▽国際公共政策研究センター理事長の田中直毅氏▽同志社大教授の浜矩子氏▽経済評論家の勝間和代氏の3人に新年の展望を語ってもらった。(司会は逸見義行・毎日新聞東京本社経済部長)=写真はいずれも長谷川直亮撮影 ◇金融緩和、大胆に--勝間氏 ◇投資呼び込みを--田中氏 ◇「人の復権」が先決--浜氏 ●09年の総括 --09年をキーワードを挙げて総括してください。 田中氏 先進国と途上国の「先発逆転」だ。中国やインドが高成長を遂げ、世界経済の成長への寄与度の比率は10年にかけ先進国1に対し、途上国2となろう。第二次世界大戦後の経済発展で注目すべき年だった。 浜氏 「恐慌」と言わざるをえない。リーマン・ショックによってグローバル経済の暴
Copyright 2009 THE MAINICHI NEWSPAPERS. All rights reserved. 毎日jp掲載の記事・写真・図表など無断転載を禁止します。著作権は毎日新聞社またはその情報提供者に属します。
難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う女性(当時51歳)の依頼に応じて殺害したとして、嘱託殺人などの罪に問われた医師の大久保愉一(よしかず)被告(45)の判決が5日、京都地裁で言い渡される。起訴内容を認めたうえで、女性の「安楽死」への願いをかなえたと語った被告。死生学や生命倫理を専門とする鳥取大
アニメ「機動戦士ガンダム」の放送30周年を記念して企画された高さ18メートルの“原寸大”ガンダム立像の製作現場が19日公開された。東京・お台場「潮風公園」の現場には下半身が立ち上がり、周囲を圧していた。 現場には、足首から腰までの白い下半身部分約11メートルが既に組み上がっており、周囲には、青と赤と黄色のガンダムカラーの胸部や腕などのパーツがバラバラで置かれていた。細部には「CAUTION(注意)」や「CHECK BEFORE AND AFTER FIGHT(戦闘前後に確認を)」などと文字が入れられるなど細部にわたって再現され、アニメの世界に入ったようだった。 今後は足首周りや腕にFRP(強化プラスチック)の外装を付けるなどして、下半身や腕、腰、胴体の各部が完成後、ドッキング作業が行われる。完成後の重さはおよそ35トン。新品で1~2回起動したイメージという。頭部が可動し、体の50カ所から光
文部科学省は、大学の研究者が研究や教育に専念できるよう実験や事務作業などを支援する人材を確保しようと、今年度補正予算案に300億円を盛り込む方針を決めた。日本の研究者1人あたりの研究支援者数は欧州の3分の1程度で、研究者自ら実験設備の管理をしたり、研究費の申請書作りに追われている。今年度から少なくとも2年間、約2500人を全国に配置し、支援体制を強化する。 計画では、有力な研究プロジェクトに取り組む国公私立大の中から約50大学を選び、1大学あたり約50人の研究支援者を配置する。研究から離れている博士号や修士号取得者、知的財産権に詳しい人、語学が堪能な人などの活用を目指す。 研究支援者の役割は、実験機器の保守・管理▽研究費の申請や管理▽知的財産権の事務処理▽ホームページ作成などの広報活動▽シンポジウムの企画・運営--など。現在は研究者が自分で処理しているため、「書類作りのため研究が進まない」
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く