大学の教育課程(1~2年)の頃 間借りの下宿をしていて 生活費を稼ぐために 夫婦で切り盛りしている 中華料理でアルバイトをしていた アルバイト先の奥さんは 賄い飯用に 漬物を作っていた 春の卒業・送別シーズン真っ盛りのある夜 〆のラーメン&餃子を食べに来た一団が帰り 今日はそろそろ店仕舞いするか・・・と 閉店準備を始めようとしたら自動ドアが開き 3月の冷たい外気が店内に入ってきた 「まだ大丈夫ですか?」と 作業着姿の 50代半ばと思われる男性一人が 聞いてきた 「大丈夫ですよ」と奥さんが答え 店内に招き入れた 「生ビールと餃子 あとタンメンください」と すぐにオーダーが入った アルコールの注文が入ると サービスで“”搾菜(ザーサイ)“”を 出していたが その日は来店が多く 丁度品切れになっていた 奥さんは 搾菜が無いことを詫び 代りに 自分の漬けた蕪の酢漬けを 「これ食べてください」と出し