「ディア・ドクター」を観ました(@109シネマズMM)。 山あいの小さな村で、一人の医師が突然失踪してしまう。村人たちに慕われ、絶対的な支持を得ていた医師は、一体何故、その村から消えなければならなかったのか?刑事たちは捜査を始めるが、そこには医師と一人の老人とが交わした、ある秘密の約束が浮かび上がってくるのだった。 描かれるストーリーは重層的で描かれている人物は多面的、という、こう記すと一見非常に実験的な映画のように思えますが、そこはキチンと整理され、正攻法の人間ドラマというか、久々に骨太な邦画、いや映画を観たなぁー、と嬉しくなりました。 人間という生き物は、普段、割といい加減に「善か悪か」「故に成すべきか成さぬべきか」という物事の判断しているというか、行い自体の判断基準は属する集団の倫理に基づき、そして多くの場合、そのとある集団の倫理という物は、もっと大きな集団(つまりは国とか宗教とか)