cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日
円城塔+伊藤計劃の対談記事が楽しくて、つい購入。創作談義半分、ネタトーク半分といった内容です。 「僕はもう(伊藤計劃氏と)コンビで売っていこうとしているので(笑)」「コルホーズとかに叩き込まれると作風がすごく変わると思う」「謎があって人が死ねばとりあえずはミステリ。何万人とか死んでも」「意表を突こうとするくせにやる気がない引きの芸風なので、本気で怒る方はご遠慮ください」とかとか。怒りません笑います。円城塔は構造消費タイプ、伊藤計劃は装飾消費タイプ、という相互評価はなるほど的を得ている感じ。 円城氏いわく「(Boy's Surfaceは)ほんとにSF読み向けに特化して書いたので、SF読みの方、読んでください(笑)」だそうです。ようし、買ってこまい。 というわけで、対談記事は非常に面白かったんですが。それ以外のページがほぼ全部、半ペラ紹介文と自称他称SFファンによる数行のオレランキング文だけで
円城塔さんの作品に対してよく言われる「理解できない」「何を言ってるか分からない」といった評価は、正直ちょっと穿ちすぎなんじゃないかなと思います。世の中には「SF」というジャンルがあって、本書もそういう視点で読まれることが多いですけど、皆さんちょっとその文脈に引っ張られすぎではないですか。*1 たとえば「巨大花嫁と一個大隊の戦闘という形で描写される結婚式」。この表現について、これは一体何の比喩なんだとか、円城塔は一体何が言いたいんだとかで頭を悩ませている面々が多いようです。 でも、そんな裏ってあるのでしょうか。「巨大花嫁と一個大隊の戦闘」って書いてあるんですから、「巨大花嫁と一個大隊の戦闘」という表現そのものをまずは受け容れればいいじゃないですか。別に想像力の限界とか難しい話でなくて、頭の中で映像化するまでもありません。もうほんとそのまんまベタに「巨大花嫁と一個大隊の戦闘」という文字面=su
国内, 円城塔 | Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)作者: 円城塔出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/01メディア: 単行本 壊れかけたロボット数学者が小説の形式を借りて発表した気宇壮大な電波論文、という表現がいちばんしっくりくる。 はっきり言って、わけがわかりません。 これとくらべれば『Self-Reference ENGINE』でさえまだまとも。一応人間の人間による人間のための小説だったんだな、と思えてくる。結局、ぼくたちには『オブ・ザ・ベースボール』くらいでちょうどよかったんだよ。あれくらいてきとーに書いてくれないと、人間以外のものにしか理解できない文章になってしまう。 ∫c Love dz = 2πi(boy+girl)? はっ、なんだそれ。ぼくは鋼鉄のロボットじゃない。生身の人間だ。数式じゃなく、言葉で書いてくれ。 巻頭作にして表題
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