「一億総活躍」なんて、権力者臭さを漂わせてどうするのかね。かつての「所得倍増」は、所得を倍増させるという意味だった。今度は、一億を活躍「させる」つもりなのか。言われなくても、多くの国民は活躍したいのであって、それを阻む「壁」があるゆえに、困っているのだ。取り組む「壁」を示さないのでは、政治目標とはなり得ない。もっとも、10/9の日経によれば、スローガンを思いついただけで、中身はこれからのようだ。 ……… アベノミクスを総括すると、大胆な金融緩和で円安・株高を実現し、財政出動で景気に勢いをつけたものの、一気の消費増税で成長を失わせ、国民生活を低下させてしまい、今年度も追加増税を取りやめたのみで、8兆円の緊縮財政を敷いたために、原油安の天恵にもかかわらず、経済を低迷させたとなる。第三の矢の法人減税は、財政に穴をあけても、投資や雇用の促進には目立った効果がなく、企業の滞留資金を更に増やすに終わっ