Essay_Miznashiのブックマーク (283)

  • 虫歯大魔王がフッ素で幸せになった - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    私の歯はゴミカスだ。おそらく小学生の頃に歯磨きをきちんとしなかったことで歯がボロボロになったのではないかと思っている。 “人生最大の痛みは能寺の変”でも書いたとおり、昔は痛みが格化するまで歯医者に行かなかったのだが、地獄のような痛みに凝りた私はすこし前から定期的に歯の検診に行き、日々のケアだってデンタルフロスや糸ようじで歯間の汚れを落とし、ソニッケアの電動歯ブラシでしっかり磨き、ミントがダメなので子ども用の物ではあるがマウスウォッシュだって使うようになった。 だが三カ月に一回定期健診に行くと「水無さん、また虫歯があちこちありますね」と言われ、絶望する。 いったい何だと言うのだ私の歯は。いい加減にしてほしい。これ以上何かを求められたってどうしようもない。いっそ全部引っこ抜いて入れ歯にしたいくらいだ。 そう文句を言いながら仕事の休憩時間に歯医者へ行く生活を一年ほど続けていたのだが、このコロ

    虫歯大魔王がフッ素で幸せになった - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無
  • エクスプローラーの使い勝手を良くする2つのテクを紹介 (1/2)

    Windowsユーザーにとって、エクスプローラーの使い勝手を上げることは日常的な作業効率を上げることになる。以前、エクスプローラーの使いこなしについては、連載でも過去にも1度解説しているが、今回はさらに使い勝手を高める方法を解説する。 エクスプローラーの左側に ナビゲーションウィンドウがわずらわしい エクスプローラーの左側にあるナビゲーションウィンドウは、ドライブやフォルダ、ライブラリやお気に入りなどにダイレクトにアクセスするのに便利だが、その反面、ファイル表示領域が狭くなる、マウスでナビゲーションウィンドウをスクロールさせようとして、間違ってフォルダを移動させてしまうといった問題もある。 また、フォルダが深くなると、横スクロールやウィンドウフレームを拡大する必要などがあって、面倒が増してしまう。かといって、ナビゲーションウィンドウを完全にオフにしてしまうと、今度はフォルダなどへの移動が

    エクスプローラーの使い勝手を良くする2つのテクを紹介 (1/2)
  • スノボでお尻が崩壊【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 寒いのが大嫌いな私は冬になると『妖怪コタツミカン』というあまりに古典的な物の怪になるのだが、リア充の皆さんは冬になるとイソイソと雪山に向かい、スノボをする。リア充と言えばスノボであり、スノボと言えばリア充なのだ。 そんな冬を楽しむ彼らとは正反対の妖怪コタツミカンは重度の高所恐怖症なうえ、生身でしかもあんな板切れ一枚で猛スピードを出すなんて正気の沙汰ではないと、これまで一度もスノボをしたことがなかった。 そんな頑なにスノボを拒否して生きてきた私だが、二十六歳の冬にカナダでついにスノボデビューを果たした。有名らしいブルーマウンテンという山で滑ろうという語学学校の企画で、友人達から「一万円ぐらいでカナダの伝説の山を滑れるんだぜ!」と言われ、そんなに良い場所ならと、わず嫌いせず一度試してみることにした。これまで日で十回以

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  • 天皇陛下即位パレードの失敗【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 二〇一九年の十月二十二日は令和天皇の即位パレード“祝賀御列の儀”が執り行われる予定で、東京に住んでいながらまだ一度も天皇家のお姿を拝したことがない私とは非常に楽しみにしていた。 だが台風の影響でパレードはその翌月の十一月十日に延期となり、は絶望した。十一月九日は娘の出産予定日で、そんな時に人だかりのパレードなど絶対に行けないことが確定したのだ。 は非常に残念がっており、私もひょっとしたら行ってはいけないんじゃないかと恐れていたのだが、は「もしその日に産まれるとかでなければあなたは見に行って、写真を撮ってきてほしい」と言ってくれた。じつによく出来ただ。私は今でも感謝している。 十一月に入り、娘は予定日通り九日の昼に産まれた。パレードの前日である。私は出産に立ち会い、夜になると「明日はパレードを見てから来るよ」

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  • 灯油の供給が止まった町【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 「雪やこんこ、あられやこんこ、降っては降ってはずんずん積る」 この音楽を聞くと、少年期に我々がやらかしたある出来事を思い出す。 大阪府の南端にある私の実家阪南市はそこまで暑いわけでもなくめちゃくちゃ寒いわけでもないごく普通の気候で、夏には生命の息吹を感じる日照りがあり、冬にはまれに雪が降った。 二十五年前、私は七歳の少年で、毎日友人や幼馴染達と近所を駆け回っていた。晴れた日は外で遊び、雨の日は家でゲームに興じ、雪の日は積もるかもしれないと窓外の景色を眺めたり、あるいは気にせず外で遊びまわっていた。 季節は冬になり、家々は暖房器具を稼働し始めた。我が家はごく普通の石油ストーブを使っており、その上では乾燥を防ぐためにヤカンが置かれ、蒸気を発していた。 石油ストーブはリビングと祖母の部屋とで二台稼働していて、他の部屋に暖房

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  • 数々の健康法を試した結果【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 私はこれまで身体に良いと聞くと「なに! 身体に良いのか! ならやった方がいいな!」と様々な健康品を試してきた。 高校生の頃、テレビの通販番組で非常に健康にいいと言われていたプロポリスやら赤ワインエキスといったサプリメントを、私は少ないバイト代の中から捻出して購入して飲んだ。他にもブルーベリーエキスや各種ビタミン剤なんかも試したが、まったく効果を実感できなかったのでどれもこれも一度買っただけでリピートはしなかった。そりゃそうだ。ちょっと飲んだだけで劇的に体の調子が良くなるのなら誰だって飲む。ああいうのは延々と飲み続けていると“人の気が付かないところで病気などから身を守ってくれる”というものが大半なのだ。目に見える成果を期待してはいけない。 だが急にやめるとひょっとして身体に変調をきたすのではないかと不安になり、それ

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  • 神を目指すイカれた友人【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 私が二十一歳の頃、泉南イオンでウインドウショッピングをしているとヤンキーの店員さんがいろいろと教えてくれた。その後ブラブラと時間を潰して地元の駅前にあるローソンに入ると、さっきのヤンキーのお兄さんと出会った。 「あれ? さっきの!」 お互い驚いてそう言い、話を聞くと彼とは小中学校が同じで私の二つ上だった。しかも私が中学に入ってすぐの頃に「お前中学でもヤンキーやんのか? お?」と言ってきた、地元で恐れられているスーパーヤンキーの友達とのことで、彼もやはり見た目通りヤンキーだった。 だが話をしているうちに彼のケータイの待ち受け画像を見た私は「あ! 韻踏合組合(いんふみあいくみあい)!」と思わず言ったことで音楽趣味が似ていることが分かり、我々はすっかり意気投合してしまった。私もその大阪で活躍するヒップホップグループが大好

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  • 高級なマットレスを買った【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 私が布団で寝ていたのは小学五年生までのことだ。近所のおばちゃんから「不要になったベッドがある」との情報を得た私はおかんに「布団だなんて古臭い、時代はベッドなのだ」と知ったような口をきいて懇願し、念願のベッドを入手することに成功した。 ただスプリングはもう傷んでいるので新し物を買ってほしいとのことだったので、おかんがオークワかどこかでシングルのベッドスプリングを買ってきてくれた。ちなみにこのベッドとスプリングはこの先十三年ほど使用されることになる。 ベッドを手に入れた私は漫画を読むのもゲームをするのも、可能な限り全てベッドの上で行なうようになり、妖怪ベッド野郎となった。とにかくベッドは快適なのだ。 ベッド生活などどう考えても自堕落への直行便だ。私は小中高と家にいる間はベッドの上から一切動こうとしなかった。バレーボールに

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  • エクストリームミルクチョコ味のソファ【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 前回“貧弱なお尻の悩み解消~ソファ編~”で紹介した、私の貧弱な尻を守るガーディアンことピグレットソファに先日大事件が起きた。 その日の午後も私は育児休暇で家におり、娘の世話のバトンをに渡し終えたので昼のプロテインを準備することにした。 今日選んだのはムキムキマンの友人に教えてもらった“ゴールドスタンダードのエクストリームミルクチョコレート味”だ。一回あたり良質なたんぱく質を二十四グラムも摂取できるという優れモノで、私は「尻よ大きくなれ! 尻よ! うーん!」とまるでトトロ達が木を伸ばすみたいに尻に念じながらプロテインをシェイクし、自室へと運んだ。 私はいつも朝はユーネクストのアニメを見ながらべるので、プロテインをソファ前のテーブルに置くとパソコンのスリープを解除して視聴の準備をした。 だがそれがいけなかった。私

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  • 貧弱なお尻の悩み解消~ソファ編~【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 以前“貧弱なお尻の悩み解消”というエッセイを書いたが、長時間イスに座っていられないほど尻が貧弱な私はプロテインを飲み、スクワットをしたことで多少の尻肉を身に付けたわけだが、それでもやはり一般人と比べて十分かと言われればまったく十分ではなかった。実家のコタツに入っても尻が痛すぎて座っていられず、今年の正月も座布団を七枚敷いたが痛すぎてすぐに飛び出たという逸話を残したほどだ。 そんな私が日常生活でもっとも困るのは映画館でも深夜バスでもなく、自宅で腰を下ろす場所だった。 二十六歳までの私は、ベッドの上で生きていた。実家にいた時も自室ではベッドの上で漫画を読んでゲームをし、泉大津で一人暮らしをした時もベッドの上でアニメを見てスマホをいじった。 だが二十六歳になって横浜で一人暮らしをし始め、フォトショップやプレミアといったクリ

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  • 事故現場でたこ焼きを食べる【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) おかんの実家が奈良で、小さい頃はよく遊びに行っていた。 そこは超ド級の田舎で、隣の家までは徒歩五分、最寄り駅まではなんと驚異の一時間半かかる。地面を掘ったら弥生時代だか奈良文明だかの土器が出土して国に奉納したり、敷地内に大化の改新を行なった藤原鎌足のものらしき『藤原家の墓』があるなど、奈良の歴史の深さを節々に感じられる築三百年の古民家だ。 そんなド田舎なので、車は一家に一台どころか一人一台あるのが当たり前だ。古い町だからと言って「おらは文明の利器なんかにゃ頼んねぇ! 人力最高! 自転車で十分!」などと言っていてはおそらく生きていけないだろう。車が無くては生活出来ないのだ。なので私達も毎回車で帰省していた。 我が家の運転事情は、おかんは安全運転で信用出来るのだが、とっつぁんの運転がまあよろしくない。急停車急発進で同乗す

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  • 担任「この子は人の道を踏み外します」【地獄のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) お恥ずかしいことに、私は子どもの頃とんでもない暴君だった。それも学校に一人や二人はいるような“暴れん坊”ではなく、ちょっとやそっとのレベルじゃない大魔王のような暴れっぷりだった。 魔王の片鱗が見え隠れし始めたのは幼稚園の頃だった。私は当時仲の良かった友人が一人遊びしていた遊具を「オラ~これよこせ~」と奪い取り、そのショックで翌日彼を休ませてしまった。 彼の親から欠席の理由を受けた幼稚園の先生は連絡ノートで私の親に詳細を伝え、私はどうしてそんな事をしたのかと問い詰められた。だが私は「へへ~僕が使いたかったから!」と笑顔で答え、何を怒られているのかよく分かっていなかった。 小学校に入ると可愛らしさが抜けて魔力だけが伸び、私は魔王になりつつあった。気に入らなければぶん殴り、教師には盾突きまくった。おかげで私はクラスの一部か

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  • 焼肉小倉優子は大阪人以外対処不能【地獄のイラストエッセイスト】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 突然だが私は高校生の頃、小倉優子さんがめちゃくちゃ好きだった。アイドルや芸能人にほぼほぼ興味を示さなかった私にしては珍しく、けっこうな具合に好きだった。 写真集は近所の個人経営の屋で取り寄せてもらったし、おかんのラジオを密かに回して彼女の冠番組“ウキウキりんこだプー”を聞いたこともあった。 そんな小倉優子さんの焼肉屋があると聞いたのは、私が二十三歳の時だった。正確に言うとたむけんのように彼女が経営しているわけではなく、彼女が全力で広告塔になっているだけの店なのだが、そんなことはどうだっていい。店内は小倉優子一色だと言うではないか。 地元の友人三人を引き連れて行ってみると、なかなかどうして、想像以上の小倉優子一色カラーだった。外装には巨大な小倉優子、内装にはいたる所に小倉優子、料理名にはだいたい語尾に“りんこ”が付い

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  • リップクリーム中毒者だった日々【水無のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) ナイフ、ライター、ビニール袋……。無人島に一つ持って行けるなら何を選ぶかということを、誰しも一度は考えたことがあるのではないだろうか。 例に漏れず私も重度の厨二病を患っていた当時、そういった妄想の大連発は日常茶飯事だった。 しかし私はそんじょそこらの厨二病感染者とは一線を画していた。周りの感染者が無人島に持って行くならやれクリムゾンソードだワルサーP38だと、実際持ってもいない武器や何かカッコいい物を選定するなか、私の答えは“リップクリーム”一択だった。 「俺はリップクリームかな」と言うと周りは「カッコよくないしそんな物を持って行っても生き残れないから、武器とかせめてもっと役立つ物にした方がいい」と私のリップクリームを真っ向から否定したが、分かりやすく言うと中高生の頃の私にとってのリップクリームとは、生と死を繋ぐレゼ

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  • 音の無いバンドのボーカルになった話【水無のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 音の無いバンドとはいったい何だろう。私がボーカルを務めるバンド『ザ・ミリタリーズ』。そのあまりに異様な活動内容に、フロントマンの私でさえ時たま戸惑うことがある。 私はこれまで、大阪でいくつかのバンドを組んできた。そのほとんどがエモと呼ばれるジャンルで、楽器隊はかなり激しいのだがボーカルラインはどこか切なく、その切なさに拍車をかけるようにピアノやシンセサイザー、高音のギターが綺麗な音を付け加える――といった音楽性で活動してきた。 そして六年前、カナダのトロントで組んだバンドが今なお活動を続けている『ザ・ミリタリーズ』だ。冒頭で書いたとおり、このバンドには音がない。バンドで音がないと言うとたいていの人は「頭がおかしいのか」と思うだろう。事実、頭はおかしいと思う。 ではその頭のおかしいバンドはいったい何をしているのかと言う

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  • インスタのクッソ怪しい中国サイトで服を買ったらえらい事になった【水無のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) インスタグラムやネットの広告で、怪しい中国系のファッションサイトを見たことはないだろうか。 去年の秋にインスタグラムを見ていると服の通販サイトの広告が出てきたので覗いてみた。するとかなり好みに合った服がたくさんあったので、買ってみようかなと思ってサイトを色々見ていると、何やら色々怪しいではないか。 まず商品名が怪しい。“ファッション花柄青春好感度急上昇高級感シャツ”や“アバンギャルド爆発中長袖のカッコいいシャツ”といった物ばかりで、とてもじゃないがまともな人間が書いたものとは思えない。 「なんだこの怪しいサイトは……」 私は疑念を抱きながらサイトの名前をよく見てみると“MKAKKOII”と書いてある。 「なんだ? エムカ……エムカッコイイ!?」 大爆笑である。商品名がおかしかったのも合点がいく。なるほどこれは中国のサ

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  • 酒を飲まない人生【水無のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 「最近の若者は酒は飲まないタバコは吸わないパチンコは打たない車は乗らないと、生きていて楽しいのか」とおじさん連中は言う。だが私はめちゃくちゃ楽しい。 私はバイクにこそ乗ってはいるものの、その他のおじさん達が言う娯楽のほとんどに興味がない。興味がないどころか嫌いだ。酒は不味いしタバコは臭いしパチンコは臭くてうるさいし面白くないし負けたら死ぬほどムカつく。 「タバコやパチンコはいいとして、酒も飲まないと楽しくないのでは?」と同世代から言われることもあるが、私は圧倒的にジュースの方が好きだし、なにも飲まず嫌いで酒を飲んでいないわけではない。 二十代前半、私は飲み会に行くと甘いお酒くらいなら飲んでいた。カシスオレンジや梅酒ソーダといったような“女の子が好きなお酒”だ。中学生の頃は歳の離れた姉二人がディタというライチのお酒をグ

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  • ミリタリーおじさんの謎【水無のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 私がCOACHという高級ハンドバッグの店で働いていた時、ミリタリーおじさんに出会った。 売り上げが凄まじいアウトレットだったので店にはいつも大量の商品が納品されてきた。在庫管理担当の私はいつもバッグやら小物やらにめちゃくちゃ丁寧に取り付けられた緩衝材やらビニールを恐ろしい速度で取り外し、納品処理をしていた。 多い時には満タンの段ボールが四十箱は届いたりしていたので、とてもじゃないが内製では捌ききれない。なので派遣会社から人を呼んで手伝ってもらうこともしばしばあったため、私のあの店で様々な人と出会った。その中でも特に印象的だったのが、ミリタリーおじさんだ。 手を動かしながらなら多少話していてもよかったので、私は派遣の人達と仲良くなろうといつも話し掛けていたのだが、秋口にやって来た四十五歳くらいのミリタリーおじさんはなか

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  • 富士山が見える家【水無のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 息が詰まる。周りに自然がないと目に見えてイライラするし、自分は今なんと閉鎖的な世界で生きているのだと嫌になる。 自然に囲まれた大阪府阪南市で生まれ育ち、横浜そして東京と、関東に越して来てはや六年が経過した。 「東京の世田谷区に住んでいます」と言うと、人は「まあなんて便利な場所に!」と言うが、車も持てず、都会の喧騒の中に埋もれて生きることの何が便利なのか私には分からない。特にこのコロナ禍ではそうだ。バイクには赤ちゃんを乗せられないし、車がないとどこにも行けない。 近所にある自然と言えば公園かビルの屋上に植えられた植物だけで、山も海も川もない。それらを見たければ人ゴミだらけの電車に一時間以上揺られなくてはならない。車社会で育った私は、電車が大嫌いなのだ。 最初に引っ越した神奈川県横浜市の二俣川という街は都市開発の最中で、

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  • 取り放題の極意【水無のイラストエッセイ】 - 地獄の画家卍イラストエッセイ水無

    読み終わった後はぜひブックマークボタンを押して応援お願いします(‘∀‘) 先日、が買い物から戻ってくるなり「そこのスーパーでじゃがいも詰め放題二百円っていうのをやってる!」と騒ぎ立てたので、私は火事場に急行する消防士のように店へと急いだ。 現場に到着した私は火元はどこだと探したが、人だかりがない。疑問に思いながら狭い敷地を歩き回っていると、ポツンと無人の特設コーナーが設置されていた。こんな超お得なイベントなのになぜ誰もやろうとしないのだろう。めちゃくちゃ不味いことで有名なのかと勘ぐりながらも私は手を消毒し、ビニール袋を一枚引き抜いた。 こういう詰め放題は『いかに無駄な空間を作らないか』が勝負のカギになってくる。私は大きいじゃがいもの横には小さめのじゃがいもを置き、素早い手捌きでびっしりと隙間なく詰めていった。 すると直後におばちゃん二人組がやって来てそのうち一人がやり始めたのだが、これが

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