近藤は苛立っていた。あの「ないしょ話」とかいうヤツ。人のことを「整形してる」呼ばわりだ。おまけに人の顔で遊び放題。だが、自らのパブリックイメージを考えれば、ブチ切れしたりするのはキャラではない。近藤は鬱屈としていた。仕事は多忙を極め、ストレス発散をしている暇など無いに等しい。なす術も無く、己を殺し、いつもと同じ様に、午後、山積みの仕事を頭の隅に追いやり、モニターをぼんやりと眺めていた。そしてひらめいた。 別アカウントだ。 別アカウントで日記を始めよう。「jkondo」では書けない、いや書かないようにしている、本当の自分。自分は何になりたかった?自分の青春は何だった?学生時代は何にのめり込んだ? 学生時代、近藤はビート文学にどっぷりだった。ケルアックやらギンズバーグやらに憧れた。彼らの詩に涙した。そうだ、詩を綴ろう。別アカウントの日記で詩を綴るのだ。id:odnokとして。 「じぶんのこと
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