『真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章』70点(100点満点中) 多少の脳内補完が必要だが、感動できる 原作・武論尊、作画・原哲夫『北斗の拳』は、88年まで週刊少年ジャンプに連載された漫画だが、いまだにパチスロや各種パロディなどでひっきりなしに引用される名作である。週刊コミックバンチでは、オリジナルの前時代のお話にあたる『蒼天の拳』も連載されている。恐らく、一度も読んだことがない人でも、その名前くらいは知っていることだろう。 『真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章』は、全5作の製作が予定されている『北斗の拳』再アニメ化プロジェクトの第1弾だ。"真"と名がついているが、これは原作やアニメ版では描ききれなかったエピソードに、スポットを当てるという意味もある。何しろこのアニメ映画版の脚本を担当しているのは、オリジナル連載を原哲夫らと作り上げた名編集者、堀江信彦なのだ。大いに期待が高ま