日本史上最長期間首相を務め多大な影響力を持っていた安倍晋三元首相が白昼の選挙演説中に銃撃され死亡してから3カ月近くが経過した今でも、事件の反響は続いている。ほとんどの人が予想しなかった形でではあるが。 銃撃事件に端を発した怒りの奔流が向かった先は、殺害犯でも、銃が厳しく制限されている国で銃器を作製し使用した彼の能力でも、安倍元首相を守れなかった警備上の不備でもなかった。 容疑者でなく国葬が「怒りの矛先」に その代わりに国民が怒りの矛先を向けたのは、安倍元首相が所属した政党で長く政権の座にある自民党と、27日に同元首相の国葬を行うという同党の計画だった。 岸田文雄現首相の支持率は、昨年秋に党首に就任して以来最低となっている。国民の弔意は、数千人が国葬に抗議して街頭に繰り出したり、国葬に反対する請願書に署名したりする中で色褪せてしまったようだ。彼らは、国葬は国費の無駄使いであり、岸田首相と内閣
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