ソフトバンクの孫正義社長は4月20日、「自然エネルギー財団」を設立すると発表した。財団には彼の個人資産10億円を投じて世界から100人の科学者を招き、再生可能エネルギーの研究やエネルギー政策の提言をしてもらうそうだが、「自然エネルギー」という言葉は不可解である。これは彼によると太陽光や風力などのことらしいが、石炭や石油も天然資源である。天然ガスは天然エネルギーではないのだろうか。 すべてのエネルギーは自然の産物なので、自然エネルギーという言葉はナンセンスだ。太陽エネルギーや風力エネルギーは、再生可能エネルギーと呼ばれる。化石燃料のように燃やしたらなくなってしまう資源ではなく、いつまでも使うことができるという意味だ。しかしこうしたエネルギーは密度が低く、不安定で高価である。太陽光発電の単価は原子力や火力のほぼ7~10倍で、雨の日には使えない。それを蓄積する技術もほとんどないので、基幹的なエネ
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