米国家安全保障局(NSA)と姉妹機関である英政府通信本部(GCHQ)による広範囲な盗聴行為が次々と暴露され、欧州大陸の主要国と米英両国の間に亀裂が生じている。 英紙ガーディアンやドイツ誌シュピーゲルによると、NSAはフランスやドイツの同盟国、欧州連合(EU)代表部を標的に盗聴などを繰り返していたとされる。ドイツやフランスは情報機関の動きを知らされてなかったとし、ドイツのロイトホイサーシュナレンベルガー法相は「冷戦時代に敵国が使った手法」と厳しく批判した。 ドイツ司法当局は情報活動に違法性がないか調査に着手。フランスのオランド大統領も1日、「同盟国に対するこうした行為は容認できない」と盗聴を即刻停止するよう要求した。 オバマ米大統領は1日、訪問先のタンザニアで記者団に、「欧州でもアジアでもあらゆる情報機関は同様の活動に従事している」と述べた。(共同)