『宝石の国』や『HELLO WORLD』など、話題作を次々と世に送り出す東宝・プロデューサー、武井克弘。そのプライベートなアニメ体験を聞くインタビュー連載の第1回は、原体験ともいえるガイナックス作品との出会いから。 ――影響を受けたアニメの一本に『トップをねらえ2!(以下、トップ2)』を選んでいますが、そもそも武井さんがアニメにハマったきっかけから教えてください。 武井 僕はアニメにハマるのがすごく遅かったんです。僕のイメージだと、小学校に上がったらサンライズのロボットものとか東映のジャンプもの。そこから深夜アニメにハマっていく……みたいなのが、理想のアニメファン像なんですけど(笑)。僕自身は決してそういうルートではなくて、2歳のときからずっと水泳をやっていて、テレビをまったく見なかったんです。で、中学1年のときに伸び悩んで、水泳を辞めて――それは人生の上でけっこう大きな挫折だったんですけ