台風15号に続き、東日本に大きな被害をもたらした台風19号。しかし今回、鉄道会社の計画運休の取り組みは、これまでになく成功したといえる。鉄道各社のアナウンスはおおむね適切だったし、台風15号で1万3000人もの旅客が孤立した成田空港も、台風19号では大きな混乱を回避できた。成功の要因はどこにあったのだろうか?(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也) ● 計画運休成功の陰に 国交省の努力があった 12日から13日にかけて東日本を縦断した台風19号は、各地に甚大な被害をもたらした。台風19号は発生直後から急激に発達し、最大で中心気圧905ヘクトパスカル、最大瞬間風速80メートルまで勢力を伸ばしたことから、上陸が予想された関西・中部・関東地方では厳重に警戒をしていたものの、記録的な豪雨により、想像を上回る災害となってしまったのは残念である。 鉄道も橋梁の流出、駅の水没など甚大な被害を被ったが、施設の被