まず最初に宣言しておく。この記事はネタバレ満載の記事だ。「シン・ゴジラ」をまだ見ていない諸君は回れ右をして左上の「戻る」ボタンを押してほしい。そして未視聴の諸君にひとことだけ申し上げるなら「シン・ゴジラ」は稀に傑作であるので、女房をメリカリに売ってでもすぐ見に行け、と僕は強く主張する。 以下、ネタバレを満載でお送りする。繰り返すが未視聴の方はご注意を。 地を這う怪物(=津波)としてのゴジラ 本作のゴジラのビジュアルに関して、最も注目すべき点は、まず第一に「変態すること」そして第二に「地を這うこと」だろう。作中、最初に姿を現すゴジラは、まるでサンショウウオのような、短いエラのような手足をばたつかせ、這いずり回りながらスクリーンにその姿を現す。 川を遡上し、水流を逆転させ、建物、人、車、地上にある全てを押し流しながら内陸に進撃する。そして通った後に放射能の爪痕を残す。 観た人の99%が同じ感想