小城武彦・丸善社長 書店の丸善を中核とするCHIグループは11月をめどに、親会社の大日本印刷と共に国内最大級の電子書店を開設する。紙の本のライバルと言える電子書籍を、紙の書店が販売する狙いとは。同グループと丸善の社長を兼務する小城武彦氏=写真=に聞いた。(多葉田聡) CHIグループと大日本印刷は各出版社の協力を取り付け、電子化可能な書籍約10万点を確保した。インターネットのサイトを通して、iPadなどの端末に電子書籍を販売する。 紙の本が売れなくなるとの懸念もある中、電子書籍事業に参入する理由について、「書店の使命は知を提供すること。媒体を紙に限定する理由はない」と説明する。「紙と電子が互いに食い合っても面白くない。市場全体を拡大するため、両者のハイブリッド(混合)モデルを作りたい」 大日本印刷の傘下には丸善のほか、ジュンク堂、文教堂などの書店や通販のオンライン書店もある。それらと連携する