名人のお話が一通り終わると、参加者はグループに分かれて説明を聞きます。清水名人の実演を間近で見るブース、名人が彫った活字(種字という)をルーペでじっくり見るブース、種字から母型が作られる行程の説明を聞くブース、の3ブースをまわりました。 その途中で学んだこと。 名人が1文字彫るのにかかる時間は、簡単な字なら5分、画数の多い字で大きな号数だと1時間くらい。他の地金彫刻師はもっと時間がかかる。 一本の種字から約3個の母型が生まれ、それぞれの母型から約5万本の活字が鋳造される。 言い換えれば、名人の手はたった5分で15万本の活字を生むことができる。 名人は、サンプルがあれば外国の文字でもなんでも彫れる。 名人の種字は、名人の魂がこもっているので、1本30万円くらいでなら売ってもいいと思ってる。 種字の地金を作っている地金屋さんは、今では日本に2社くらい。 母型の作り方。鉛とスズの合金でできた種字