もう一度、もう一度。 くりかえし、生まれかわる。そして、つながる。 ルリユール。 ヨーロッパでは、古くなって痛んだ本に もう一度命を吹き込む仕事があります。 それが「ルリユール」 ルリユールには「もう一度つなぐ」という意味があるそうです。 大切にされてきた本を 丁寧に丁寧に、ばらして、 小口を削って、 束ねて、糸で綴じて、 糊付けして、 表紙を張り直して・・・・・ それはそれは手間暇掛けて 仕上ていく。 著者がパリの一角にある、 ルリユールの職人のアトリエに通い詰めて 実際の作業をスケッチして出来上がった絵本。 一冊の本がこんな風に生まれ変わり、 いつまでも、いつまでも大切にされるって 本当にすてきなことだと思います。 本の命を時代を超えてよみがえらせ、 未来へつないでゆくことができる ルリユールの技術は今、消えかけている。 「ルリユール」 いせひでこ/著 理論社 1600円 2006