学校で感染性胃腸炎が集団発生した際に、原因究明のために保健所が求める任意の便検査を、京都市教育委員会が拒否していたことが12日、分かった。「児童がからかわれる恐れがある」という理由だが、他の都道府県や政令市の教委が断ったケースはなく、市教委の対応はきわめて異例。専門家は「感染症の拡大防止は原因究明が基本。拒否する対応はありえない」としている。 ■「からかわれる」「保護者から不満」理由に 市内の小学校で昨年10月、集団感染が1カ月以上続き、全校児童の4割の約200人が、下痢や嘔吐(おうと)などで欠席したことも判明。区保健センターは児童の検便を求めたが、市教委と学校は拒否し、校内の消毒のみにとどめた。 市教委によると、感染性胃腸炎の集団発生時の検査は依頼があっても長年、拒否してきた。市教委は児童がからかわれたり、保護者から不満が出ることを懸念したという。体育健康教育室は「感染性胃腸炎に特