取扱説明書を読破したことがあるだろうか。僕はない。説明書は前から順に読んだりはしない。だからそこに誰かの人生が潜んでいたとしても、想いを馳せることもない。 初夏の休日。部屋の掃除をしていると、1冊の古い取扱説明書が出てきた。タイトルは「FOMA P900i」。およそ16年前、高校生の時に使っていた、いわゆるガラケーの説明書だ。PとはメーカーであるPanasonicのPを指している。 分厚すぎる。 500ページを優に超えるのは、取扱説明書界隈でも屈指のボリュームだろう。思うに、携帯電話の説明書というのは、世界でもっとも読み終えられることのない本の1つではないだろうか。ある意味カントやドストエフスキーよりも重厚な佇まいを見せるこの一冊に、思わず目が留まってしまった。そうして何気なく表紙を開いたのが、長い夏の入り口だった。 ページをめくる。懐かしい単語が並ぶ。iモード。ワンセグ。センター問い合わ
「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル」(長い・・ので以下、FFCC)のリマスター版が発売されました。 このタイトル、実はスクウェアが任天堂と取引再開した記念碑的タイトルなんです。 これを機会に、任天堂との取引再開の経緯、また、このタイトルが実は当時のスクウェアの革新について重要な役割を担っていたことについて、書いてみます。 任天堂出禁私が着任した2000年時点でスクウェアはソニーのプレイステーション(以下、PS)以外にタイトルを供給しておらず、任天堂から取引拒否をされている唯一のゲーム開発会社だった。 どのプラットフォームにも供給できる選択肢を持っているのが自然であるし、携帯ゲーム機を製造しているのは任天堂だけだったので、この観点でも取引は必須のはず。ところが、着任時のスクウェア社内では、出入禁止になっている事がシリアスに捉えられていなかった。 解せないながら、2000年内は管理
今回の「Musicman’s RELAY」はヤマハミュージックジャパン 小島高則さんのご紹介で、ミュージシャンの浅倉大介さんのご登場です。 中学時代にシンセサイザーの魅力にとりつかれ、探求を続けた浅倉さんは、高校時代からヤマハの電子楽器開発に従事しつつ、1987年からはTM NETWORKのマニピュレーター、のちにサポートキーボーディストを務められました。 平行して1991年にソロデビュー、翌年には貴水博之とのユニット・accessを結成しスターダムへ。また、作家としてもT.M.Revolution、藤井隆など数多くのアーティストに楽曲提供&プロデュースし、作った楽曲は750曲以上に及びます。 そんな浅倉さんにシンセサイザーの出会いから、ヤマハ伝説のデバッカー時代、そして先日行われたaccess無観客ライブまでじっくり伺いました。 (インタビュアー:Musicman発行人 屋代卓也/山浦正
8月15日に公開された劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel] Ⅲ.spring song」は「Fate/stay night」に対して同じような熱量を持つファン同士でも、人によって高揚感が異なるものになっていることだろう 。僕の場合は2007年のスタジオディーン版から始まり、原作ゲーム(18禁版)、Zero、Unlimited Blade Worksを経てこのHeaven’s Feel最終章をこの年になって完走したので、実に13年待ち望んだ映像化作品の終わりを見届けることができたことになる。そのため、長い年月をかけて練り上げられたシリーズ作品の幕引きに言いようのない感慨深さを覚えた。また一方で、2004年の初作から映像化を待ち望み、追い続けてきた人にとっては16年分の感慨があるかもしれない。 思わず「あぁ生まれてきて良かったなぁ……」という言葉が出てきた。そ
2020年08月16日21:31 劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song」感想まとめ【ネタバレ注意】 カテゴリアニメ uaru Comment(0) ufotable@ufotable劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song 本日公開です。 劇場にて、お会いしましょう。 https://t.co/YjDnHwWFvg2020/08/15 00:00:00 226: 見ろ!名無しがゴミのようだ! (アウアウウー Saa5-kLks) 2020/08/15(土) 10:58:57.25 ID:y2OXtF+daイリヤが扉を閉める所は最後に「じゃあね」ってセリフが無かったのは残念だがその後のアイリスフィールとの再会シーンで全て許した 258: 見ろ!名無しがゴミのようだ!
記事タイトル「イチハラ指揮者の“カレー”なる日々」第8回 *「オホーツクに消ゆ」の音楽を紹介するんダーッ!* 公開日2020年08月21日 記事番号3338 ライター イチハラ指揮者 元気ですか! 元気があれば何でもできる。元気があれば珍しく音楽のレビューもできる! 突然ですが、皆さんは殺人事件を解決したことはありますか? 私はあります。驚きましたか? でも、誰にでもできるんです。そう、ゲームの中ならね。 オホーツク消ゆに関する基本的なお話 今回取り上げるのは『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』ファミコン版(以下『オホーツク』)です。 まず簡単にゲームについておさらいしておきますと、元々は1985年にPCソフトとして発売された、今で言うオーソドックスなアドベンチャーゲームです。 オーソドックスというのも、本作の前までは「いく」とか「しらべる」とかのコマンドを直接キーボードを打って文字で入力
「こんなヒロイン、いる?」ってなっちゃう人がいるんじゃないかと(下屋) ──劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」第二章は、動員数・興行収入ともに第一章を上回りました。 下屋則子 続編のほうが好成績を残すのはどんな映画も難しいと聞くので、本当にすごいことですよね。たくさんの方が観てくださって、演者としてもうれしいです。 ──下屋さんは第二章公開前に行ったインタビュー(参照:劇場版「『Fate/stay night [Heaven's Feel]』II.lost butterfly」特集 下屋則子(間桐桜役)×神谷浩史(間桐慎二役)対談)で「どんどん爽快感なく、ドロドロとした話になっていく」「第二章で(観客に)脱落者が出るんじゃないかな?とも心配しています(笑)」とおっしゃっていましたね。 下屋 「ショック!」「こんなヒロイン、いる?」ってなっちゃう人がいる
2015年の春のこと。 わたしはまだ青木杏樹ではなく、ただ趣味で小説を書いている人でした。毎日毎日、400字詰め原稿用紙を20枚ワンセットを消費しては、文房具屋に買いに行きました。帰宅するとまた明け方まで20枚消費し、日が高くなる頃には買い足しに行く日々が続きました。 小説とは応募するもの、小説とは他人に読んでもらうもの、という考えがわたしにはありませんでした。 わたしの中には小さな世界がごまんとあり、その世界で生きている人たちはたえず呼吸をしていて、畑を耕し、水を飲み、作物を売ったり買ったりしていました。ときには殺し合って世界は消えてしまうこともありました。そうした流動する世界線がいくつも走り、絡み、まじり、繰り返す、衝動にも近い意識と妄想がするすると動くものですから、歴史をつむぐように彼らの証をのちのちまで残せないものかと考えたのがどうもわたしの執筆の原点のようです。つまり応募する、評
Fate Fandom=Fateの大規模なファンコミュニティ(以下Fateファン): こんにちは、何かお困りですか? 一般人: あの、Fateシリーズに興味があって来たんですが、ここならより詳しい事が聞けるという話を聞いたので Fateファン: それはそれは、どうぞ入ってきてください、肩肘張らずに、気を使う必要などありませんよ。新たな同好の士が増えることは我々にとっても歓迎すべきことですので。 まだFateシリーズについて知らないあなたのような人たちのために我々は可能な限り分かりやすく説明します。 どのような質問にもお答えしますよ。 一般人: そうですか、じゃあ、まずどれから始めればいいんです? Fateファン: ...その質問以外なら... 一般人: ...その、始まりとなるものはないんですか? Fateファン: その質問の答えにはショートバージョンとロングバージョンがありますが、いかが
インターネットで表舞台に立たなくなってから、もうずいぶんと長い年月が経つんですけど、別にインターネットと縁が切れるわけでもなく、今日も俺は教え子に脅迫されるやつの最新巻を電子書籍で購入してその場で読み、サブスクでアルカテイル聞きながらはてなのトップページ見てるわけなんですけど、俺は冬燕ちゃん派です。おっさんになってくると「家でごはんつくって待っててくれる」みたいな部分に脆弱性が発生して絶望する。 いまやもう大文字の「インターネット」なんてものもどこにあるんだかわからんですが、てゆうかそんなものはもうなくて、世間様だけがあるんですけども、そういう意味で、あれまなめさんだったかな「ツイッターはインフラ」って言ってたの、あれめっちゃ本質だったなあという気がします。 めっきり個人ブログの入らなくなったホッテントリ見てて、俺あんまり感傷ってものと縁のない体質なんですけど、俺かつてここにいたんだよなあ
「オホーツクに消ゆ」は、1980年代にパソコン・ファミコン用に発売されたアドベンチャーゲームです。 2014年夏に、長年の念願がかなって、北海道の「オホーツクに消ゆ」の舞台を旅行してきました。 ここでは、ゲーム画面との比較写真を掲載するとともに、同じように現場に行ってみたい方のためのガイドを載せています。 このページが、一人でも多くの「オホーツクに消ゆ」ファンの方に役立てば幸いです。 なお、新しい情報が見つかった場合など、たまに更新していたりします。(2014年夏の後も、何度か現地を訪れています。) 更新履歴は別ページに移動しました。 「北海道連鎖殺人オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~」大好評発売中!(2024年9月12日発売) 引き続き リメイク版で個人的に気になるポイント もまとめています。 PC-8801版 現地
誰にでも、忘れられない一本がある。 小学生の時に初めて手にしたシャープペンデビューの一本、 持っているだけでクラスの人気者になれた自分史上最強の一本、 受験生時代お守りのように大切にしていた一本。 そんな誰しもが持っている、思い出のシャープペンと、 シャープペンにまつわるストーリーをお届けする連載 「 #忘れられない一本 」。 ぺんてる社員がリレー方式でお届けしていきます。 第3弾は、ぺんてる入社12年目の、山田さん。 あなたの忘れられない一本は、なんですか? ―――――――――――――――――――――――――――――― 急に上司に呼び出されたと思ったら、「シャープペンの思い出について、何か書いて」と言われた。ぺんてるのノック式シャープペン60周年記念として、先ごろ開設したnoteに載せるため、社員の原稿がほしいのだという。 「確か、ドットイー・ティントが好きだって、採用面接のとき言ってた
※過去にウケた記事をnote用に加筆修正したものです。 うさだヒカル 最近、ラ・ビ・アン・ローズことうさだのファンアートをよく見かける気がします。数枚見かけただけの事を脳が拡大解釈しているだけかも知れません。 とにかく、今回はうさだの話をします。 うさだと言えば、二代目声優の方がブログで異常なほどにアスラン(種)への愛を語り続けてファンたちもドン引きしたことで有名ですが、90年代らしい特徴的なパーツや、オタク心をくすぐる貧乏苦労人アイドル設定、でじこに弄られつつも時折見せるアイドルとしての誇りや自信など、魅力の枚挙に遑がないほどに人気を築いたキャラクターです。 今でもバニーモチーフと言えばうさだを連想する方も少なくないほどに完成されたデザインですね。 「ラ・ビ・アン・ローズと呼びなさい」 やたらと歌詞で2000年問題に拘るワンダフル版デ・ジ・キャラットでは2話「ラ・ビ・アン・ローズと呼びな
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