「反社」と見抜くことは至難の業 政府は10日、「反社会的勢力」の定義について「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難だ」とする答弁書を閣議決定した。 政府による「反社会的勢力」の過去の使用例と意味については「政府の国会答弁、説明資料などでの使用のすべての実例や意味について、網羅的な確認は困難」とした。 つまり、日本政府が反社会的勢力は分かりにくいとお墨付きを与えてくれたことになる。菅義偉官房長官が先月の記者会見で「定義が一義的に定まっているわけではない」とも述べている(毎日新聞 12月10日WEB版)。 反社会的勢力、定義するのは困難――どうせなら、もうちょっと早く閣議決定してほしかった。 筆者は、吉本興業の「闇営業」問題が起きたとき、「反社は分かりにくい」と、声を枯らせて訴えたし、複数の雑誌コメントにおいてペンを執った。もういちど、当時の記事の一部を参