出版科学研究所(東京都新宿区)は26日、昨年の漫画市場規模を発表し、単行本の電子書籍の売り上げが前年比17・2%増の1711億円となり、初めて紙(1666億円)を上回ったことを明らかにした。紙は前年比14・4%減で、過去最大の落ち込み。 紙の売り上げは苦境が続いており、単行本と雑誌を合わせた推定販売金額は前年比12・8%減の2583億円で、16年連続のマイナス。同研究所は、読者の電子書籍への移行や、これまで市場を支えた人気作が近年相次いで完結したことなどを理由に挙げた。 漫画市場全体では、前年比2・8%減の4330億円。ピーク時の平成7年(5864億円、紙のみ)と比べると、販売金額は4分の3に縮小した。漫画雑誌は、紙は前年比9・7%減の917億円と減少に歯止めがかからない一方、電子書籍は16・1%増の36億円に留まった。
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