ある日突然、あなたが働く会社に60歳以上のビジネスパーソンが中途入社して、隣の席にやって来たら、あなたはどのような反応をするだろうか? 大手メーカーで営業マンとして23年間働き、50代で起業の経験のある石川一成さんは、2018年4月に65歳でネスレ日本に入社した。若手の前でも偉ぶらず、担当する店舗に足繁く通う仕事熱心な姿勢が上司や同僚にも評判だという。 石川さんのような即戦力となるシニア世代を呼び込もうと、ネスレは今年から60歳以上を対象とする「シニアスペシャリスト採用」制度をスタートした。反響は非常に大きく、「まだまだ働きたい」という意欲のあるシニア層からの応募が多数集まっているそうだ。 「人生100年時代」と言われる今、定年退職後の過ごし方に漠然とした不安を感じる読者も多いだろう。企業側は、人手不足を補う労働力としてシニア世代に期待する向きもあるが、60歳以降も継続雇用する社員の扱いに