企業の財務状況をみる会計基準について、世界の主流となりつつある「国際会計基準(IFRS)」を選択できる任意適用が今期から始まる。 国際的に事業を展開する企業などが連結財務諸表で日本基準と国際基準の間で選択できるようにする。金融庁では、定着状況をみながら2015年をめどに義務化を目指す。 世界の会計基準には欧州を中心に100カ国以上が採用する国際会計基準、米国会計基準、日本会計基準の3つがある。米国も近く国際基準に切り替える方針を決めている。 国際基準と日本基準との大きな違いは、企業のM&A(合併・買収)の際に発生する「のれん代」の扱い。のれん代は、買収価格を決める際に、上乗せされる金額のこと。買収される企業が将来、生み出すと予想される収益を考慮したものだ。 日本基準では、のれん代は20年以内で毎年、均等に償却してきた。だが国際基準では償却が不要になる。長期に渡る企業負担がなくなる半