圧痕を現生のゴキブリのものと比べたところ、クロゴキブリのものによく似ているという。クロゴキブリは中国南部が起源の外来種とされており、土器から圧痕が見つかったことから、約4300年以前に大陸から日本に渡来したか、あるいは実は外来種ではなく、日本在来種である可能性も考えられるという。 同遺跡からはコクゾウムシの圧痕も多く見つかっており、東日本的な定住性の高い集落だったとみられる。 日本の屋内ゴキブリは、在来種のヤマトゴキブリとクロゴキブリのほかは、原産地はアフリカだと考えられている。古代の文献にヤマトゴキブリとみられるものが記載されているのがこれまでの初出で、今回の発見はこれを大きくさかのぼる。 小畑教授は「我が国におけるゴキブリの進化と伝播に関する新たな問題点を提起する発見」とコメントしている。 関連記事 “地球最強”クマムシ、30年の冷凍からよみがえる その後繁殖も 南極で採取され30年半