【シリーズ残業100超】電通の過労自殺事件を受けて、広告業界の長時間労働がより問題視されている。当の電通は事件後、22時以降は消灯するなど改善に取り組んでいるが、業界全体の働き方は変わったのだろうか。 今回、都内の広告制作会社に勤める浅井沙也加さん(29歳・仮名)に話を聞いた。取材を快諾してくれたが、インタビュー開始3時間前に浅井さんから連絡が来た。 「今日の取材、交通費払うのでこっちまで来てください」 交通費は丁重にお断りしたが、約束は土曜日の19時。普通に電車が動いている時間だし、指定された場所は新橋駅前。むしろこちらが交通費を支払う立場なのだが……。取材を通して、この感覚のズレは浅井さんの度を過ぎたワーカホリックぶりから来ているのだと分かった。 電通過労死事件後にタイムカード導入、それでも残業227時間 夜景は、残業で出来ている。 「資料作りで休日出勤してたんですけど、まだ終わってな