※この物語はフィクションです。 20xx年某日 「プロデューサーさん!朝ですよ!」 スマートフォンから流れる女の子の声で目を覚ます。彼女はとあるソーシャルゲームから生まれたゲームキャラクター。最近のスマートフォンには、こういった対話型の秘書機能が標準で付いている。かつてiOSの一機能として世に知れ渡ったそれが、その音声やアバターがアニメやゲームのキャラクターにとって変わられるのはこの国では時間の問題だった。 「今週発売のゲームって何があったっけ?」 こう尋ねるだけであらかじめ登録しておいた興味範囲にそって的確な応えが返ってくる。 「水曜日の15:00からスト拳ファイターXXの新キャラクターのリリースがありますよ〜あとドラゴンファンタジー13-13の先行プレイ日ですっ」 そうだった。随分前に予約したあの大作RPGの新作がついに発売されるのだ。ぼくが買ったのは初回限定生産特典付きのプレミアムパ