【ワシントン=黒瀬悦成】米農務省の黒人女性官僚が「白人差別発言」を行っている現場の収録だとして、保守系活動家が自らのウェブサイトに掲載したビデオが20日、作為的に編集されていたことがわかった。 この騒ぎがきっかけで女性は、この前日に失職しており、白人保守派と黒人リベラル派が11月の中間選挙をにらみ、人種問題を互いの攻撃材料として利用する状況が浮き彫りとなった。 問題のビデオは、南部ジョージア州にある同省事務所の農村開発局長だったシャーリー・シェロッドさんが今年3月、黒人の人権擁護団体「全米黒人地位向上協会」(NAACP)で講演した際に収録されたもの。シェロッドさんは「白人の男性から農地が差し押さえられそうだと相談されたが、親身になって対応しなかった」と発言しており、保守系のFOXニュースでも大々的に紹介された。 しかし、父親を白人に殺された経験を持つシェロッドさんは「以前は白人を嫌っていた