東日本大震災から2か月が過ぎたが、東京電力福島第1原子力発電所の事故現場では一刻も早い事態の収束のため、懸命の作業が続けられている。そうした中で、現役を退いた技術者らが呼びかけている「福島原発暴発阻止プロジェクト」に、100人を超す技術者が集結し出番を待っている。いわば「原発決死隊」で海外のメディアの評価も高い。 2011年5月18日時点で、現場で作業してもよいという参加者は126人、プロジェクトの賛同者や応援する人たちも557人に達した。 原発建屋をつくった人もいる 福島第1原発の1号機から4号機は、それぞれ損傷の程度も異なり、高い放射線量などに阻まれて現場の状況把握にバラツキがあるのが現状だ。1号機は原子炉建屋への作業員の立ち入りなど作業が先行している半面、メルトダウン(炉心溶解)を起こしていたことや格納容器の中の水位が想定より低いことが判明している。 蒸気が充満していて内部の状況把握