民主党の菅直人元首相が、東京電力福島第一原発事故への対応を批判した安倍首相のメールマガジンの記事で名誉を傷つけられたとして、首相に記事の削除や損害賠償などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が26日、東京地裁(舘内比佐志裁判長)であり、首相側は請求棄却を求めた。 首相と元首相はいずれも出廷しなかった。 問題になったのは、2011年5月20日付のメルマガ記事。事故後に原子炉を冷却するため東電が行った海水注入について、首相は「菅総理の海水注入指示はでっち上げ」とのタイトルで、「始まった注入を止めたのは菅総理その人だ」などと書いた。 菅元首相側は「注入を中断した事実はなく、記事はすべて虚偽だ」と主張。首相側は答弁書で「追って具体的に反論する」としている。