世界の中で柔道の競技人口が最も多い国はフランスの80万人で、すでに日本の20万人の約4倍に達しているらしいので、当然、事故も約4倍に近い頻度で起きてるに違いない、と検索してみたら 第2回 柔道事故勉強会 ~軽視される子どもたちの《命》~ (前) 〔仮定3〕 日本が「柔道指導者」になるための講習380時間以上を義務づけ、死亡事故がゼロであるのに対して、ある国が2~3日の講習でインスタントに有段者を増やしていたとする。同時に、その国では過去20数年で110人を超える子どもたちが柔道事故で命を落としていたら、柔道母国ニッポンは、その国にどういう改善を求めるだろうか。 この〔仮定3〕は、なかなか答えにくい。なぜなら現実には、「柔道指導者」になるために「生理学」「解剖学」「救命方法」「精神教育学」など実に380時間以上の講習と厳しい国家資格試験を義務づけ、死亡事故ゼロなのはヨーロッパの柔道大国フラン