「FERNANDES」ブランドは多くの著名アーティストに愛用されている。早期からオリジナルの「布袋モデル」を使い続けるギタリストの布袋寅泰氏は、同氏のSNSでフェルナンデス破綻に際しての思いを語っている。 同社は1970年代から製品を世に送り出し、90年代には「世界で一番本数が売れたギター」などを開発し、一世を風靡した。入門向け機種から受注生産の上位モデルまで幅広く製品を提供していたが、市場の変化に追随するのは難しかった。 国産市場をけん引 フェルナンデスは69年、齋藤重樹氏がギターの卸売りを行う齋藤楽器として創業。当初はクラシックギターを扱っていたが、72年に社名をフェルナンデスに変更。エレキギターやエレキベース、アンプなど関連製品の開発を手がけた。 国内でギターの生産が盛んになったのは60年代から。家具など木材加工を手がけていた製造業が知識と技術を生かし、より付加価値の高いギターなど楽